豪NZ間の無隔離トラベル・バブル制度
3月22日、ジャシンダ・アーダーン・ニュージーランド(NZ)首相は、両国でコロナウイルスがほとんど根絶されたと考えられる現在、タスマン海を挟む両国の間でホテル隔離を免除し、航空旅客便で自由に往復できる「トランス・タズマン・トラベル・バブル」制度を再導入する考えを明らかにした。ただし、細部の検討を済ませ、詳細を発表できるのは4月になるとしている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
NZからオーストラリアに渡航する場合については2020年10月以来NSWのシドニー空港とNTのダーウィン空港の門戸を開いており、この2つの空港を経由して14日間のホテル隔離免除でオーストラリア国内のどこにでも行けることになった。これまでのところでは例外としてオークランドでごく少数のクラスターが発生した時にのみ入国時の規制が敷かれている。
一方、オーストラリアからNZに渡航する場合には今も14日間の隔離期間が義務づけられており、アーダーン首相はNZ国内で観光業界を援助するため、オーストラリアからの渡航者に対して14日間の隔離期間を免除するよう圧力がかかっている。
3月22日の記者会見で、アーダーン首相は、「双方向で隔離免除の自由な往復のトラベル・バブル開始日は4月6日に発表する。まだ、いつから始めるかは決めていない。最終的な協定のフレームワークや接触追跡手段や隔離施設管理など細部を煮詰めなければならないので実施日を決定するまでにはもう少し猶予が必要」と語っている。
3月21日夜、連邦政府は、海外渡航を禁止している法制からNZへの航空渡航を除外する改定を行い、双方向で自由に渡航できる条件を整えた。これまで、オーストラリアから海外渡航する場合にはNZ渡航も含めて禁止除外措置を申請しなければならなかった。
アーダーン首相は、「両国間で国境を開き、自由に双方向渡航できるようにしておきたいが、同時に両国国民の安全も考えなければならない。そのため、安全策を取ってごく短期間国境を閉鎖する可能性も残しておかなければならない」と語っている。
NZでは、野党国民党が「オーストラリアに対して即時国境開放」を要求している。
■ソース
Jacinda Ardern confirms plans for new trans-Tasman travel bubble but says details won’t be released until next month