40代の女性、2週間後に発症し、現在は快復途上
4月12日付ABC放送(電子版)は、WA州で40代の女性がコロナウイルス・ワクチン接種後に血栓症を発症したと伝えている。
WA州政府保健相によれば、女性はアストラゼネカ・ワクチン接種を受けて2週間後に血栓症の症状を示しており、現在は病院の集中治療室(ICU)で治療を受けており快復に向かっているが、オーストラリア国内でアストラゼネカ・ワクチン接種後の血栓症例は2人目と考えられている。
ロジャー・クックWA州副首相は、「女性は3月中旬に優先1A/1Bグループとしてワクチン接種を受けており、約2週間後に病状が出てWA州の郡部の病院の救急病棟に行き、ロイヤル・ダーウィン病院に空輸された」と発表している。
オーストラリアではワクチンとは無関係に年間3万人程度が血栓症にかかっており、人口100万人あたり平均で毎週24人程度が血栓症になる。
このWA州の女性の症状もヨーロッパで発生したまれな血栓症状と似ており、豪医薬品管理局(TGA)では、アストラゼネカ・ワクチンとの因果関係があるものと考えている。
また、クック州副首相は、「WA州保健省は、TGA、NT保健省と協力して情報をまとめており、この症例もできる限り速やかに発表した。WA州政府が公表する前に、TGAの専門家パネルが、ワクチンと症状の因果関係を検討しなければならなかった。その結果、TGAでは、女性の症状がヨーロッパで起きた血小板減少症候群を伴う血栓症の症例とよく似ていると判断した」と発表している。
さらに、「女性の快復は非常に良好でICUで容体も安定している」と語っている。
また、「これまでに全国で70万人がアストラゼネカ・ワクチン接種を受けている。そのうちWA州では3万人、そのうち15,400人が50歳未満」と発表している。
「ごくまれな血栓症との関連が考えられるが、コロナウイルス感染による血栓症や様々な後遺症を考えに入れれば、ワクチン接種の利益はリスクをはるかに上回っている。そのため、50歳未満でも本人の希望があればアストラゼネカ・ワクチン接種を行う」と語っている。
■ソース
Second Australian COVID vaccine blood clotting case developed two weeks after shot, WA Health Minister says