モリソン連邦首相のワクチン・パスポート案再燃
4月15日、スコット・モリソン連邦首相は、「コロナウイルス・ワクチン接種済みの国民は海外渡航も帰国も高経費の14日間ホテル隔離を免除すべき」と語った。
ABC放送(電子版)が伝えた。
モリソン首相は、「ワクチン接種済み国民は、ビジネス、医療、重要な家族の用事、葬儀など重要な理由でなら海外渡航も認めるべきだ。ワクチン接種済みの国民は、ホテル隔離は免除しても、自宅隔離は課せられることには変わりはない」と語っている。
オーストラリア連邦政府は、現在のニュージーランドとの「トラス・タスマン旅行バブル」だけでなく、世界の他の国との人の往来もコロナウイルス・パンデミック前の状況に近づけたいという意向がある。しかし、ワクチン接種だけでは不十分であり、国境閉鎖を解除すれば一気にコロナウイルス感染者が激増することが予想され、ナイン・ラジオに出演したモリソン首相は、「そうなれば1週間に1,000人以上の陽性者が発生する事態になるだろう」と語っている。
先週の全国閣僚会議では、連邦政府の医学専門家パネルに、「オーストラリアが世界の国に国境を開けるのはいつ頃になるのかアドバイスが欲しい」と要望し、その際にホテル隔離に代わる隔離制度についても意見を求めている。
WA州パース市でのコミュニティ・フォーラムで記者会見したモリソン首相は、「まず第一段階としてビジネス、医療、友人・家族などの重要なできごと、葬儀などの渡航者を許可し、帰国した時には、自宅での隔離その他ホテル隔離よりは緩やかな環境での隔離で済ませることができるのではないか。海外渡航できるとなれば接種を受けるための動機付けにもなる」と語っている。
カンタス航空のアラン・ジョイス会長も、「国際線のフライトが復活すれば他の国も乗客にはコロナウイルス・ワクチン接種を入国許可条件にすることだろう」と語っている。
■ソース
Australians vaccinated against coronavirus could be allowed to travel overseas and return home without hotel quarantine