移入者増えるサンシャイン・コーストで住宅難

SHARE

低所得者が長年住んだ貸家から追い出される

 QLD州南東部は人口移入も激しく、特にサンシャイン・コーストを中心とする地域では住宅価格も家賃も高騰し、低所得者が長年住んだ貸家からばかりか、その地域から出て行かざるを得なくなっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 QLD州南東部は家賃も高く、空き室率は低く、その上、NSW州など南部の州から移入してくる人が多いため、地域によっては極端な住宅難が起きている。

 QLD州セント・ビンセント・ド・ポール・ソサエティのジョン・ハリソン氏は、「生活に困っている人々に言うのは苦しいが、それでも正直に言わざるを得ない。その人達の収入とこの地域の賃貸市場の水準のギャップはどうしようもない。この地域から出ていくしかないだろうと言わなければならないことがある」と語っている。

 ハリソン氏はサンシャイン・コーストに20年間住んできたが、現在ほどの住宅難は経験したことがないと語っており、「サンシャイン・コーストに住んできた人々は人間関係もこの地域に根を下ろしており、子供達も地元の学校に通っているとしたら簡単によそに移ることはストレスのたまることだ。しかし、一生、車に住むこともできないが、サンシャイン・コーストにとどまる限り、車に住まなければならなくなる」と語っている。

 ある住民は、10年以上も住んでいた賃貸住宅の値上げを迫られており、応じなければ出て行くしかない。物件を見に行ったら、40人が同じ物件に集まっていたと語っている。

 ハリソン氏は、「住宅はNSW、VIC州の住民がどんどん買いあさっており、住宅不足が起きている。この住宅不足の被害者になっている人々はどうすることもできず、途方に暮れている。その人達の相談を受けていると、その苦境を思って胸が張り裂ける思いだ」と語っている。

 さらに、ハリソン氏は、コロナウイルス・パンデミック中の政府援助が終了し始めている現在、生活に困っている人々がホームレスになっていくことを案じており、「その人達が少しでも気が休まるように私達もできる限りのことをするしかない。中には住むところを探して700km以上も離れたQLD州中部のエメラルドなどに引っ越していく家族もある。少し前までならギンピーあたりに引っ越す話をしていたのだが、最近はもっと遠くに行かないと住まいを見つけることができなくなっている」と語っている。

 ハリソン氏は、「住むところを探す人々が毎日何十人も電話してくる、福祉団体に話せば何か道も開けるのではないかと思いあまって電話してくる人達でいっぱいだ」と語っている。
■ソース
Struggling renters told to leave Sunshine Coast due to housing crisis in ‘heartbreaking’ St Vinnies warning

SHARE
Google Adsense
[the_ad_placement id="single-new-bottom"]