マイケル・デーリー元党首が党首選取り下げ
NSW州議会野党の労働党は、ジョディ・マッケイ前党首が党首を辞任したのを受けて新党首選出に向けて動いていた。マイケル・デーリー元党首と若手のクリス・ミンズ議員が党首候補の名乗りを挙げていたが、デーリー元党首が候補を取り下げたため、ミンズ候補が無投票で新州労働党党首に選ばれた。
6月4日付ABC放送(電子版)が伝えた。
ミンズ候補は前回、前々回の党首選でそれぞれマッケイ議員、デーリー議員に敗れており、3回目の党首選立候補だった。
また、デーリー議員は過去にアジア系移民を揶揄する発言を行っており、謝罪はしたものの、非白人系労働党支持層への印象は良くなかった。
マッケイ前党首は、ニューカッスル選出議員時代にニューカッスル石炭積み出しローダー計画で業者の贈賄を拒否し、腐敗摘発独立調査委員会(ICAC)や州警察などに通報し、ICACでも証言しており、清潔な議員としての評価を得たが、ジョー・トリポディら党内の一部の政治家から中傷を受けるなどうとまれており、最後までたたった。
デーリー議員は、当初党首選に名乗りを挙げていたが、6月4日朝の州議会労働党議員会議で党首選立候補登録が始まると、党首選候補辞退を明らかにした。
同日までの数日間、党内からは、「党内の不一致を公の場で争うことは避けたい」との声が上がっていた。
ミンズ議員は、「労働党を今の状態から立ち上げ直し、グラディス・ベレジクリアン保守連合政権に戦いを挑み、NSW州民の未来のために建設的な計画を築き上げるために最大限の努力をするつもりだ。困難は承知しているが、自分はその困難に立ち向かうことができると信じている。党はこのしばらく亀裂があったが、これからは団結して活動する方向に向かっている」と語った。
デーリー議員は、「党員会議でクリスが過半数の票を握っていることが明らかになったから、党のために候補を取り下げ、無投票でミンズ議員を党首にすることに同意した」と語っている。
■ソース
Kogarah MP Chris Minns to be NSW Opposition Leader after Michael Daley pulls out