ホテル隔離の帰国者も1人が陽性
QLD州のアナスタシア・パラシェイ州首相は、「ブリスベンとサンシャイン・コーストで新たに2人が市中感染陽性者と判定された」と発表した。
6月27日付ABC放送(電子版)が伝えた。
2人はブリスベン空港DFO従業員とそのパートナーで、パラシェイ州首相は、「2人の感染しているウイルスはシドニーで蔓延しているデルタ株ではなく、イギリス株とも呼ばれるアルファ株だが、感染が懸念されることに変わりはない。また、2人は感染力が考えられる6月21日以降の時期にかなり活発に移動しており、フォーティチュード・バレー、インドールーピリー、ウェスト・エンド、ニューステッドなどブリスベン市内地区の他、グラスハウス・マウンテンのマクドナルドなどにも立ち寄っている」と語っている。
DFO従業員は症状はなかったが、DFO施設が感染者立ち寄り施設と発表されたことから検査を受けに来たものだが、DFOで感染したのではないと考えられており、ジャネット・ヤング主席医務官は、「このアルファ株感染者は以前に発生したポルトガル・ファミリー・センター・クラスターを感染経路としているようだ。そのクラスターでは1人がDFO従業員で、6月19日に勤務していたが、そのDFOで感染したとは考えられない。2人はポルトガル・レストランに行った人達の友人だということも判明しており、そっちのつながりで感染したのではないかと見られる。ただし、感染経路を確定し、またアルファ株感染と確認するため、現在ゲノム解析を行っている」と語った。DFO従業員のパートナーは6月23日に発症しており、同21日から感染力があったと見られている。
また、DFO従業員はブリスベンの拘置所の清掃員として働いており、QLD州警察は、「直ちに拘置所を閉鎖し、人員をすべて他の施設に移した。拘置所のディープ・クリーニングが終わるまで誰もその拘置所に移さない。この問題では州保健局と緊密に連絡を取り合う」と発表している。
学校休みとあって家族で旅行する人も増える季節だけに、パラシェイQLD州首相は、州民に対して、感染力の強いデルタ株が蔓延しているNSW州に行かないよう、また、現在、NSW州にいる者もQLD州に帰ってくるよう呼びかけており、ヤング主席医務官も、「州境閉鎖するかどうかはNSW州内の状況次第だが、可能性はある」と語っている。
■ソース
Two new community Alpha COVID cases recorded in Brisbane and on the Sunshine Coast