連邦政府のワクチン計画大混乱をよそに
スコット・モリソン連邦首相が、「40歳未満の国民にもアストラゼネカ・ワクチン接種を」と発言したが、同じ連邦内閣のグレッグ・ハント保健相は、「アストラゼネカ・ワクチンの是非は医学専門家会議のATAGIの指示に従うべし」と発言した。NSW、QLD、WA、VIC州の首相や主席医務官は、ATAGIや医薬品管理局(TGA)の先の指示に従って、「60歳未満にはファイザー・ワクチン」の立場を主張している。さらに、サイモン・カミンガム連邦予算相が、「ジャネット・ヤングQLD州主席医務官の発言は反ワクチン派を助長させるもの」と批判し、それに対してヤング主席医務官は、「ますますバカげたことになってきている」と反論した。さらにはマルコム・タンブル元保守連合連邦首相が、スコット・モリソン保守連合連邦政権のワクチン計画の大失敗を批判する談話をABC放送(電子版)を通じて発表している。
そのような連邦州政府対立をよそに、アストラゼネカ・ワクチンでもいいから接種を受けたいとする40歳未満の国民が増えている。この動きの背後にはシドニーのボンダイ・クラスター195人という数字や、QLD、NT、WAなどでも陽性者が出ており、局地的なロックダウンに入っているところが増えていることもある。
7月1日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
6月30日には全国で161,390人がアストラゼネカまたはファイザーのワクチン接種を受けており、1日の接種回数としては過去最高になっている。また、5か月間の接種総数は780万回に及んでいる。
また、6月29日30日には40歳未満の国民6,034人がアストラゼネカ・ワクチン接種を受けており、1週間前の2日間の4,471人をはるかに上回っている。
■ソース
Record daily dose number as younger Australians go for AstraZeneca