NSW州コロナウイルス新陽性者65人やや減少

SHARE

依然28人が感染中に市中を移動

 7月15日付ABC放送(電子版)は、記者会見したグラディス・ベレジクリアンNSW州首相が、「28人のコロナウイルス感染者が感染力のある時期に市中を移動していた。あまりにも多すぎる。このような状態ではいつでも再び大発生になる可能性がある。在宅勤務できるならぜひそうして欲しい」と語ったことを伝えている。

 NSW州では、7月14日午後8時までの24時間に新たに65人がコロナウイルス・デルタ株陽性と判定された。

 ベレジクリアン州首相は、「NSW州は現在コロナウイルス・デルタ株を相手にしなければならず、これはこれまでのコロナウイルスとは違う相手だ。感染力の強いデルタ株感染者が28人も市中を動き回っているというのはいくら何でも多すぎる。この数をゼロもしくはゼロに近いところまで抑えない限り、ロックダウンを解除することはできない。油断すれば再び感染者が急激に増えることになりかねない」と語った。

 この4日間、112人、89人、97人と推移しており、ベレジクリアン州首相は、「新陽性者が幾何級数的に増えていないというのはロックダウンと社会規制が功を奏していると考えられる。このまま、コロナウイルス対策を続けてもらいたい。今日は感染者数が減ったが明日には再び上昇する事も予想している」と語っている。

 NSW州では現在73人が病院でコロナウイルス治療を受けており、そのうち19人はICUで治療中であり、そのうち5人が人工呼吸器を付けている。

 また、ICUのコロナウイルス患者のうち20代と30代が各1人、40代が2人、50代が5人、60代が6人、70代が3人、80代が1人となっており、患者の年齢層が広く分散している。また、ケリー・チャント主席医務官は、「ICUで治療を受けている患者にはワクチン接種者は1人もいない。海外のデータでも、ワクチンは感染した場合でも重症化を防ぐ効果があるというかなり強い証拠がある。まだ1回しか接種を受けていない場合でも入院や死亡の率を引き下げる効果が見られる」と語っている。

 シドニー都市圏西部、ウェストミード病院の看護師1人は完全接種済みだがコロナウイルスに感染していた。その看護師はまったく症状がなく、病院の定期検査で陽性と判定された。そのため、現在では医療従事者の個人防護具装着訓練が強化されている。
■ソース
NSW COVID community infections still too high at 28 cases, Premier Gladys Berejiklian warns

SHARE
Google Adsense
[the_ad_placement id="single-new-bottom"]