MCG経由の感染者、ミルデュラでも1人発生
7月18日付ABC放送(電子版)によると、VIC州は7月17日午後8時までの24時間に新たに17人がコロナウイルス・デルタ株陽性と判定された。
現在、NSW州大シドニー地域からの引っ越しトラック運転手(複数)が、マスクをせずにメルボルン市のアパートメント・ブロックに入ったことから住民が感染し、さらに広がり始めたため、ダニエル・アンドルーズVIC州政府は5日間のロックダウンを発令した。
そのロックダウンも半ばが過ぎ、アパートメント・ブロックの住人の1人がMCGでラグビー観戦したことから同じ試合観戦していた人々からも観戦者が増えている。現在、MCG、AAMIパーク、ヤング&ジャクソン・パブ、Ms.フランキー・レストランが「感染の憂慮される場所」としてリストアップされている。
陽性者はいずれも感染経路が突き止められているが、VIC州北西端に近いNSW州との州境の町、ミルデュラでも1人が陽性と判定された。この感染者はアパートメント・ブロックの住人がMCGでラグビー観戦した7月10日にMCGのメンバー・エリアで観戦していた。
17人の他にホテル隔離中の海外帰国者2人がコロナウイルス陽性と判定された。
ミルデュラで感染者が出たことで、アンドルーズ州首相は、「郡部のロックダウンをメルボルンより先に解除する可能性も考えていたが、慎重に検討する必要がある」と語った。
また、ブレット・サットン州主席医務官は、「メルボルンのクラフティ・スクワイア・スポーツ・バーでのユーロ・ファイナル・イベント観戦が非常に高リスクの場所になった可能性がある。このバーでは7月12日に400人以上が詰めかけており、ティア1サイトとされている。
サットン主席医務官は、「保健局職員が、同イベントの入場券購入者全員に連絡している。長時間そのバーにいて、飲食もしたのであればマスクを外していた時間も長いと考えられる。大声で叫んだり、イギリス・チーム・ファンなら泣いたかも知れない。コロナウイルス感染のリスクは非常に高いと語っている。
感染者の出たアリエル・アパートメントとリッチモンドのアイソラ・アパートメント・ブロックの全住人が14日間の自宅待機を命じられている。また、学校も、バッカス・マーシュ・グラマー、バーワン・ヘッズ小学校、セント・パトリックス小学校、トリニティ・カレッジで教職員らに感染者が出ている。
メルボルンの救急医、スティーブン・パーニス医師は、このアウトブレークは5日間のロックダウンでは鎮まらないのではないか。ロックダウン半ばで感染が憂慮される場所のリストがまだ増え続けている。また、デルタ株の感染力も昨年の株の3倍くらいの感染力があるようだ。杞憂であってほしいが、と語っている。
■ソース
Victoria records 17 new COVID-19 cases as lockdown reaches midway point