ベレジクリアン州首相｢まだまだこれから悪化する｣
8月18日付ABC放送(電子版)は､8月17日午後8時までの24時間に新たに633人が陽性と判定され､毎日のように最悪記録を更新していること､また3人が亡くなったことを伝えている｡
18日午前11時の記者会見に立ったグラディス･ベレジクリアン州首相は､これらの数字を伝えるとともに､｢NSW州の感染状況はますます悪化するだろう｣と語っている｡
また､ブルーマウンテンズの西側､バサースト､オレンジ､ヤンバなどの自治体域でも汚水からコロナウイルスが検出されている｡
記者会見で､ケリー･チャント主席医務官は､12歳以上の学校生徒も接種を受けることを望んでいると発言した｡また､ベレジクリアン州首相は､｢一部の人は敢えて規制を無視しており､そのために州はロックダウンから抜け出すことが遅れている｣と発言している｡
さらに､｢8月17日､州警察は自己隔離が義務づけられているのに外出している者を少なくとも400人は突き止めた｡男性1人は警察官に対して､『ゴミ箱を外に出しているだけだ』と答えたが､現実には外出していたことが判明したため､$5,000の罰金処分を言い渡されている｡このような行為をする者が何百人もいて､その中にはウイルスに感染している者もおり､市中を動き回ってウイルスをまき散らしているところを想像してみればいい｡そのために州社会全体がいつまでもロックダウンから抜け出せない｣と発言した｡また､警察は､736人に公衆衛生命令違反罰金通告書を発行した｡
シドニー都市圏南西部在住の60代の男性はリバプール病院でコロナウイルスに感染し､死亡した｡同病院クラスターでは9人目の犠牲者となった｡また､シドニー都市圏最西端のネピアン病院ではシドニー都市圏西部在住の70代の男性2人が死亡している｡今回の大シドニー地域を中心とするデルタ株アウトブレークの死者は60人､2020年3月以来のNSW州内のコロナウイルス感染死者は116人となった｡
633人のうち224人はシドニー南西部保健管区､216人はシドニー西部保健管区､54人はネピアン･ブルーマウンテンズ保健管区､52人がシドニー保健管区となっている｡
NSW州内の病院に入院しているコロナウイルス感染症患者は462人､ICU収容は77人､そのうち25人が酸素吸入器を着けている｡また､現在毎週1,615,733人が接種を受けている｡
■ソース
NSW records 633 new COVID-19 cases, three deaths as Premier warns state has not seen the worst yet
