州首相、規制緩和を示唆
8月23日付ABC放送(電子版)は、NSW州政府の発表として、同22日午後8時までの24時間に818人が陽性と判定され、また、3人がコロナウイルスで死亡したと伝えている。
23日午前11時に記者会見に立ったグラディス・ベレジクリアンNSW州首相は、「NSW州は接種率で優秀な成果をおさめており、ロックダウンから脱して自由な生活を送れるようになるのも遠くない」と語っている。
8月23日よりシドニー都市圏南西部、西部の12自治体で夜間外出禁止令が実施される他、NSW州全域で自宅から出る時には屋外でもマスク着用が義務づけられる。
また、NSW州では既に590万回のコロナワクチン接種が行われており、現在、1週間に738,000回の接種作業が進んでいる。そのため、目標の600万回に到達するのも予定より1週間早まると予想されている。
ベレジクリアン州首相は、「目標は一部の人だけでも一部の規制から外していけるようにすることだ」と語り、具体的な内容は今週末に明らかにできるだろうと語っている。
さらに、「接種を済ませて人々が9月のロックアウトの間もより自由を味わえるようになることは今後明らかにしていこうと思う。また、学校に関しても計画の概要を明らかにしていきたい。適切なバランスを見つけるため、精神科医官や公衆衛生班とも協議している」と語っている。
また、陽性者数の変動の度に州民が「ジェットコースターのような心理の揺さぶり」を体験することについても、「陽性者数の上下はあまり気にしないようにしてほしい。それよりも接種率の上昇に注目してもらいたい」と語っている。
「現在の週に1,762,894回というワクチン接種のペースで行けば、2021年12月中には成人人口全体に2回の接種を済ませていることができるはず」とも語っている。
80代の男性はシドニー都市圏南西部のリバプール病院クラスターで感染し、同病院で亡くなっている。同病院の老人科病棟で同クラスターのために亡くなったのは11人目。また、シドニー都市圏南西部の80代の女性がキャンベルタウン病院で亡くなっている。ニューカッスル市内ジョン・ハンター病院でも、エッジワース地区の高齢者介護施設で感染した80代の男性が亡くなっている。
全陽性者のうち、120人は既知の感染者またはクラスターとの関連が確認されており、698人については現在調査中。57人は感染可能期間に外出し、市中を移動している。また、714人については現在接触追跡班が調査中。
州警察は2021年には7,000件近い違反罰金通告書を発行してきたが、この24時間で590件の通告書を発行している。
■ソース
NSW records 818 COVID-19 cases and three deaths as Gladys Berejiklian flags easing of restrictions