シドニー北部カウンシルが試験的に実施
シドニー北部のカウンシルが、歩行者の多い区域や住宅地の自動車制限速度を30km/hに制限し、交通事故を減らすとともに誰でも安心して歩ける町にする構想を計画し、試験実施を行う。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
ノーザン・ビーチーズ・カウンシルのレイ・ブラウンリーCEOは、「マンリーからパーム・ビーチまでの海岸遊歩道を新設することも計画している」と語っている。
ノース・シドニーでも市民に車から下りて歩くことを奨励するため、キリビリからミルソンズ・ボイントのビレッジ的雰囲気を持った町並みの制限速度を40km/hにすることを考えており、自分自身で熱心なウォーカーでもあるジリー・ギブソン市長は、歩行アドバイザーを任命する考えも明らかにしている。
ギブソン市長は、「人は歩く時には会話もする。そうやってコミュニティの感覚を取り戻したい。また、地元で買い物をするようになる。そうすれば地元のビジネスにも活気が生まれてくる」と語っている。
ギブソン市長は、地域住民の支持があれば、低速度制限を他の歩行者の多い地区にも広げていき、将来的には30km/hの制限速度も自然の成り行きとしてありえるとしている。
ノース・シドニーは、州のTransport for NSWから80万ドルの助成金を受けて車両速度を強制的に下げさせる道路構造物を新しく敷設することも検討している。
外国でも、セントラル・ロンドン地域の道路でも制限速度引き下げで交通事故死者を半減できたことから、2020年5月には同地域の制限速度を20km/hに引き下げることが決まっている。
シドニーでは2019年にジョージ・ストリートのライト・レールが営業を開始したのに伴い、同ストリートの制限速度を20km/hに引き下げている。
■ソース
Trial zone: Speed limits drop to as low as 30km/h in pedestrian areas