自由党議員も国民党党首かばって反対票投じる
コアラ保護法案をめぐってNSW州保守連合政権の少数党国民党党首のジョン・バリラロ州副首相が、「保護法案修正しないなら国民党を保守連合を割って出る」と、グラディス・ベレジクリアン州首相を脅迫したが、ベレジクリアン州首相とのにらみ合いに屈した。
この事件で労働党がバリラロ州副首相不信任案動議を出していたが、9月16日の州議会では自由党議員もバリラロ副首相をかばって反対票を投じ、不信任案は否決された。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
しかし、不信任案が否決された後の特別質問時間に、労働党議員から、「バリラロ氏は保守連合を崩壊させないと保証できるか?」との質問を受け、直答を避けたバリラロ副首相は、「自分は、コアラ州環境計画政策(SEPP)問題を含め、毎日NSW州農村部、郡部の人々のために尽くすことを保証する」とのみ答えた。
バリラロ氏はさらに、「NSW州自由党国民党政権は私に対する信任を表明した。100%の支持を受けていることを誇りに思う。労働党は何の意味もない偽善的な政治芝居しかできないことを示した」と声明を発表している。
しかし、自由党閣僚の一人は、「動議で自由党はバリラロ氏支持に回ったが、バリラロ氏はまたぞろ政府を脅迫した。国民党が保守連合から割って出ることはしないと約束しなかった」と語っている。
もう一人の自由党閣僚は、「バリラロ氏は1週間前には尻尾を巻いて二度と保守連合政府を脅すことはしませんと謝ってきたが、1週間後には早速約束を破った」と語っている。
ロブ・ストークスNSW州政府計画相は、バリラロ副首相とNSW州の大手不動産開発業者で元ニューカッスル市長のジェフ・マクロイ氏とのやりとりを漏洩したとして、バリラロ氏から攻撃された。SMH紙は、「コアラ保護法案を危惧しているのは農家でも林産企業でも産業団体でもなく、不動産開発業者だった」として、このやりとりを報道している。
ジョディ・マッケイ労働党党首は不信任案動議で、「政権の存続を危機に陥れておいて何事もなかったことにはできない」と語っている。
■ソース
Barilaro survives no-confidence motion, refuses to guarantee he will not split the Coalition