労働市場は依然として好調

オーストラリア統計局(ABS)が15日発表した雇用統計によると、4月の失業率は4.1%(季節調整済み)だった。前月と変わらず、事前の市場予測(ロイター通信)とも一致した。
前月比の就業者数の伸びは8万9,000人と3月の3万6,400人増を上回った。市場予測の2万人からも大幅に上振れした。一方、失業者数は6,000人増にとどまった。
ABSによると、就業者増の主因はフルタイム雇用の女性が増えたことだったという。過去1年間の雇用者数の伸びは39万人と2.7%増加した。15歳以上の人口増加率2.1%を上回るペースで雇用が拡大している。
オーストラリアの失業率は2023年6月に3.5%まで低下した後、緩やかに上昇した。23年後期からこれまで約1年半に渡り4%前後で推移しているが、依然として歴史的な低水準を維持している。
中央銀行の豪準備銀(RBA)は19〜20日、金融政策を決める会合を開く。現行4.10%の政策金利を0.25ポイント引き下げ、3.85%とすることがほぼ確実と見られているものの、労働市場が依然として好調であることが確認されたため、エコノミストからは、その後の利下げペースが鈍化するのではないかとの見方も出ている。
■ソース
Unemployment rate steady at 4.1% in April(ABS)
Australia employment surges in April, but no bar to rate cut next week(Reuters)