失業率4.1%、5カ月連続横ばい オーストラリア雇用統計

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新規就業者数は減少も、フルタイム雇用増は明るいニュース

 オーストラリアの景気は足元で減速傾向にあるものの、労働市場は力強さをキープしている。オーストラリア統計局(ABS)が19日発表した雇用統計によると、5月の失業率は4.1%(季節調整済み)と5カ月連続で横ばいだった。市場予測と同じでサプライズはなかった。

 雇用情勢を示す指標の1つである新規就業者数は、前月比2,500人減と振るわなかった。4月の8万7,600人増から大きく落ち込み、市場予測の2万2,500人増から大幅に下振れした。ただ、新規失業者数もほぼ同じ2,600人減ったことから、就業者数の縮小を相殺したため、失業率は前月から変わらなかった。

 雇用形態別で見ると、フルタイム労働者が3万8,700人増えた一方で、パートタイム労働者は4万1,100人減少した。

 この点について、ロイター通信は「フルタイム労働者の好調な伸びと、失業率が一定水準を維持したことは、労働市場の回復力が持続していることを示唆している」と指摘した。

 オーストラリアの失業率は2023年6月に3.5%まで改善した後、緩やかに上昇。23年12月以降、約1年半にわたって4.0%前後の水準で推移している。

 直近1-3月期の国内総生産(GDP)は前期比0.2%増と減速した。中央銀行の豪準備銀(RBA)は5月20日発表した最新の経済見通しで「失業率は年内に4.3%まで上昇した後、GDP成長率が上向くにつれて26年初めには安定していくだろう」と予測している。

■ソース

Unemployment rate steady at 4.1% in May, Media Release(ABS)

Unemployment rate stays steady at 4.1 per cent in May, as employment dips(ABC News)

Australia jobs unexpectedly dip in May but unemployment holds steady(Reuters)

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