オーストラリアは米イラン攻撃に裏で関与したの?

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首相は「米国の単独行動」強調も、国内にはファイブ・アイズの諜報活動拠点が

北部準州アリススプリングスの南方に位置する米豪共同運用の諜報施設パイン・ギャップ(Photo: Wikipedia)

 オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は23日の会見で、イラン核施設への爆撃について「米国による単独行動」との言葉を5回も繰り返した。米国の軍事行動を支持しつつも、オーストラリアは作戦に関与していないとの立場を強調した格好だ。

 ただ、オーストラリア政府は米軍の爆撃に先立ち、水面下で関与していた可能性は否定できない。オーストラリア大陸中央部の北部準州には、シギント(通信傍受による諜報活動)の拠点施設「パイン・ギャップ」がある。米中央情報局(CIA)や米国家安全保障局(NSA)などの米国政府と、オーストラリア政府が共同運用している。

 パイン・ギャップの活動内容は、最高機密のベールに包まれていて明らかではないが、スパイ衛星などの情報を収集・分析し、米・英・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドの5カ国(ファイブ・アイズ)の通信傍受システム「エシュロン」を運用しているとされる。今回のような米軍の大規模な軍事行動に際しては、作戦遂行に重要な役割を果たしている可能性がある。

 会見の質疑応答で「パイン・ギャップのような(オーストラリア国内の)施設は今回の攻撃に使用されたのか」との記者の質問に対し、アルバニージー首相は「諜報活動について話すことはない」と明言を避けた。

■ソース

Press conference – Parliament House, Canberra(Prime Minister of Australia)

Iran-Israel war live updates: Trump flags regime change push in Iran with social media posts, Iran vows response to US aggression(ABC News)

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