オーストラリアで大手企業のECサイト撤退相次ぐ! ウールワース、「マイディール」店じまい

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わずか3年で損切り 競合「キャッチ」も3月閉鎖

 オーストラリアのスーパー最大手ウールワースやディスカウント量販店ビッグWなどを運営する小売大手ウールワース・グループは、傘下のネットショッピングサイト(ECサイト)「マイディール」(MyDeal)を9月末で閉鎖する。オーストラリア証券取引所(ASX)あての声明で27日、明らかにした。

 マイディールは2011年創業。アパレルやキッチン家電、ガジェット、家具、日用品など幅広い小売商品をオンラインで販売している。報道によると、ウールワース・グループは22年、2億1,800万豪ドル(約206億円)で株式の80%を取得し、傘下に収めていた。しかし、黒字化が見込めないとして、わずか3年で店じまいを決断した。

 ウールワース・グループのアマンダ・バードウェル最高経営責任者(CEO)は、ECサイトの運営ノウハウと最新テクノロジーを得ることができたとして、マイディールへの投資が有益だったことを強調した。その上で、同CEOは「EC市場の競争激化と小売ブランドの独自サイトの優位性」を理由に、マイディールの閉鎖を決断したと表明した。今後はウールワースやビッグWのECサイト運営に注力する。

 今年度決算では、閉鎖の一時費用は9,000万〜1億豪ドルを見込む。また、マイディールの資産約4,500万豪ドルの減損も計上する見通し。

 オーストラリアでは今年3月、複合企業ウェスファーマーズが傘下のECサイト「キャッチ」(catch.com.au)を閉鎖したばかり。キャッチもウェスファーマーズが19年に買収したが、競争激化で業績が悪化していたため、6年で見切りを付けていた。

■ソース

ASX Announcement “Woolworths Group to close MyDeal and consolidate its marketplace offer”(Woolworths Group

Woolworths to close MyDeal marketplace(ABC News)

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