モーター出力向上、航続距離延長など性能大幅アップ

トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」は8日、バッテリー電気自動車(BEV)「レクサスRZ」の新型モデルを発表した。2026年上半期にオーストラリア市場で販売を開始する。オーストラリアで長年、販売台数トップの座をキープしているトヨタ陣営は目下、内燃機関と電気モーターを併用したハイブリッド車の売れ行きが絶好調だ。新型車の投入によって、BEV市場でも先行する米テスラや中国勢を追撃する。

蓄電池に充電した電気だけでモーターを駆動させて走るBEVの世界市場では、テスラや新興の中国勢、既存の大手自動車メーカーがしのぎを削っている。RZはレクサス初のBEVとして22年に公開、23年から販売している。
今回のマイナーチェンジでは、従来モデルをベースとしつつ、モーター出力の向上、航続距離の延長、新しい高性能グレードの追加など、大幅な性能アップを実現したという。

ベースモデルの「RZ 500e」では、バッテリー容量を71.4キロワット時から77キロワット時に拡大した新型リチウムイオン電池の搭載や駆動システムの刷新により、モーターの最大出力は280キロワットと現行モデル比で50キロワット拡大した。航続距離は500キロと14%伸ばした。BEVはガソリン車と比べて長い充電時間が課題だが、システムを改良したことで充電にかかる時間も最大30分短縮したとしている。

走行性能を高めたフラッグシップモデルの「RZ 500e Fスポーツ」も新たにラインナップに追加。モーターの最大出力を300キロワットに高め、停車時から時速100キロまでの到達時間が4.4秒という本格スポーツカー並みの俊足を実現した。スポーツ走行に適した専用サスペンションや、バーチャルにマニュアルでギア操作ができる機能も搭載している。
■ソース
NEW LEXUS RZ IN DETAIL: ELECTRIFICATION TO ENRICH THE DRIVING EXPERIENCE(Lexus Australia)