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豪州のコロナ対策の出口戦略 「症例数から入院数に焦点を移す時」

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8月22日(日)、モリソン首相は「症例数から入院数に焦点を移す時」と題した出口戦略に関する「見解」を発表しましたので、概要をお伝えいたします(段落は適宜付したものです)。

詳細及び原文は下記リンク先をご覧ください。
https://www.pm.gov.au/media/time-shift-focus-case-numbers-hospitalisations

1 どうすれば安全を保つことができ、新型コロナ感染症の世界で我々の生活を取り戻すことができるか。症例数は重要ではあるが全てではない。

2 今の我々の国家戦略は必然的にウイルスを抑制し、できるだけ多くの人々に予防接種をすることであるが、症例数だけに片目で焦点を合わせると、死者は言うまでもなく、重篤な症状に至る人が少なくなるという事実を見落とすことになる。症例数のみから、実際に何人の人が重篤な症状となり入院を必要としているかに焦点を移すことは、ますます重要となる。結局のところ、これは我々が他の全ての感染症を管理する方法である。

3 アストラゼネカ、またはファイザー製のワクチンを接種後、病院又はICUに行く可能性が86パーセントから87パーセント低くなることはデータにより示されている。ワクチン接種によって感染がどの程度減少するかについては数値が確認されていないが、最近のシドニーでの感染拡大事例からの証拠は本当に強力なものである。我々の計画の重要な次のステップは、12歳以上の子供にワクチンを接種することでもある。

4 我々の国家計画では、70パーセントと80パーセントのワクチン接種目標を達成し始めると、新型コロナ感染症が我々から奪ってきたものを取り戻すことができる。そして、そうするとき、必然的に増加するであろう症例数に怖じ気づいてはならない。重篤な症状や死亡から人々を守るために我々が行った全ての改善のおかげで、我々はそれらによりよく対応することができるだろう。

 これは人々が病気にならないという意味ではないが、ワクチン接種の目標、強力な公衆衛生システムを達成し、常識的な公衆衛生対策とコロナへのより効果的な治療を維持することで、新しい正常な状態に移行し、他の感染症のようにコロナに対処することができる。それが我々の国家計画の全てであり、それは全ての州・準州の首相・首席大臣が署名したものだ。

 これが我々の戻る道である。我々豪州人がしなければならないこと、つまりロックダウンに耐え、家にいて、検査を受け、ワクチン接種を受けることによって、現在の循環から抜け出し、前進することができるということである。

豪州のコロナ対策の出口戦略(国家計画)(在豪州日本国大使館作成仮訳)

原文は下記リンク先をご覧ください。
https://www.au.emb-japan.go.jp/files/100220800.pdf

各州・準州における各段階への移行は、ワクチン接種の適性人口(16歳以上)の割合として示されるワクチン接種率の全国平均値が閾値に達し、かつ、当該州・準州における接種率が閾値に達した時点で判断される。

段階A(現在の段階) ワクチン接種、準備及び試行

市中感染を最小限に抑える目的で、コロナウイルスに対する強力な抑制を続ける。

  • ワクチン接種の加速化
  • コロナ感染症の流入を防ぐための国境閉鎖
  • 感染拡大が生じた場合の厳格かつ短期の迅速な都市封鎖
  • 効果的な検査・追跡・隔離を通じた新規市中感染の最小化
  • 全ての豪州人に、必要数のワクチンをできるだけ早く接種する機会を提供
  • デルタ株ウィルスのリスクの高まりに伴い、隔離施設への負担を軽減するために、7月14日までに全ての主要空港への一般旅客便の入国者数を一時的に現在の上限から50%削減
  • 都市封鎖の制限に対応した国内旅行の制限
  • ハワード・スプリングスでの隔離のためダーウィンへ向かう海外からの帰還者の受入れを増やすために、旅客便の増加を促進
  • 国際空港の一般旅客便の渡航者数制限によって影響を受ける重要な貨物供給網を維持・確保するため国際貨物支援メカニズム(IFAM)を通じて追加支援を拡大
  • ワクチン接種を受けた渡航者を帰国させるための自宅隔離を含め、代替的な隔離手法の導入を試行
  • 学生及び経済査証(economic visa)保有者を限定的に入国させる商業的試行を拡大
  • 既存のデジタルでのメディケア・ワクチン接種証明書(全ての予防接種に対して自動的に生成され豪州予防接種登録システム(AIR)に登録されている)を認証し適用
  • 出入国時におけるデジタルでのワクチン接種認証を確立
  • コロナワクチン接種のブースター(追加免疫)計画を準備
  • 全国のホテル隔離ネットワークの更なる検証を実施

段階B ワクチン接種移行段階 閾値:接種率70%

低い水準の制限により、コロナ感染に伴う重篤な病気、入院及び死亡を最小限に抑えるように努める。

  • 高いワクチン接種率の維持、インセンティブやその他対策によるワクチン接種の促進
  • 継続的な低い水準の制限と効果的な追跡による市中感染の最小化
  • 確率は低いが対象を絞った形での都市封鎖
  • コロナ感染症の流入リスクを最小化するための安全かつ調整された隔離による、入国者数の上限値の設定と低い水準の入国者の受入れ
  • ワクチン接種者に対し、制限を少なくした新たな隔離の取決めの導入(未定)
  • ワクチン未接種の帰国者に対して半減以前の入国者数の水準に戻すとともに、ワクチン接種済みの帰国者に対してはより大きな上限とする
  • 隔離の取決めと施設の空き状況に応じて、学生査証保有者と経済査証保有者の入国を上限付きで許可
  • コロナワクチン接種のブースター(追加免疫)計画を準備・実施

段階C ワクチン接種強化段階 閾値:接種率80%

基本的な制限によりコロナ感染に伴う重篤な病気、入院及び死亡を最小限に抑えるように努める。

  • ワクチン接種率を最大限に高める
  • 都市封鎖を伴わず、感染症例数を最小化するように調整された継続的な基本的制限
  • 非常に対象を絞った形での都市封鎖
  • コロナワクチン接種のブースター(追加免疫)計画を継続
  • ワクチン接種者を国内での全ての制限から免除
  • ワクチンを接種した豪州人の帰国者数の上限を廃止
  • 学生、経済及び人道的査証保有者の入国の上限を増加することを認める
  • ワクチンを接種した豪州人の出国に関する全ての制限を解除
  • 新しい候補国(シンガポール、太平洋諸国(pacific))への無制限でのトラベル・バブルを拡大
  • 調整された隔離とワクチン接種者に対する入国上の制限を緩和した形での安全な国との間での段階的な国際往来の再開

段階D 最終段階

他の感染症と同様に新型コロナ感染症を管理。

  • 国境の開放
  • 高リスクの入国者に対する隔離
  • 現行の規制や都市封鎖以外の手法による感染症例数の最小化
  • インフルエンザや他の感染症と同様な管理によるコロナ感染症との共生
  • 不可欠なコロナワクチン接種のブースター(追加免疫)の実施
  • ワクチン接種者が隔離なしで入国する人数の上限を撤廃することを認める
  • 渡航前及び到着時の検査を条件として、ワクチン未接種者が入国する人数の上限を撤廃することを認める

情報:在シドニー日本国総領事館の記事より転載

◆在シドニー日本国総領事館◆
Consulate-General of Japan in Sydney Level 12, 1O’Connell Street, Sydney NSW 2000 Australia
Tel:(61-2)9250-1000(代表)
Fax:(61-2)9252-6600
Web: https://www.sydney.au.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
Email:japaneseconsulate@sy.mofa.go.jp
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