内島、西岡は2回戦で敗退/熱戦リポート「テニス全豪オープン2025」第4日

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アンドレーワに惜敗した内島萌夏

 メルボルン市内、ヤラ川河畔のメルボルン・パークで開催中の2025年グランドスラム(GS)の第1戦、テニス全豪オープンの熱戦を、長年にわたり同大会を取材する日豪プレス記者・板屋雅博が独自の視点でリポートする。
(文・写真=板屋雅博)

内島、世界15位に惜敗

 全豪オープン第4日は小雨で肌寒い朝で始まった。屋根付きの3つの全天候型テニス・アリーナ以外は、雨が止むのを待った。

 内島萌夏(世界ランキング63位、23歳)は、第3コートの第1試合であったが、雨のために2時間ほど遅れて始まった。対戦相手は、注目の若手で17歳のミラ・アンドレーワ(ロシア、同15位)。ロシアは国としては参加を認められていないので、個人参加の立場である。

 アンドレーワはパリ・オリンピックでは銀メダルを獲得している。また昨年の全豪では、2回戦で第6シードのオンス・ジャバーに勝利するなどして4回戦まで進み、アンドレーワ旋風を起こした。

 試合はそれぞれ1セットを取り合い、第3セットはタイブレークにもつれこんだ。内島は先にポイントをリードしたものの、最後は10─8に2ポイント差で競り負けた。しかし内島は世界のトップ選手と十分に戦える実力を示した。

 なお10ポイント・タイブレークは2年前から採用されている。

西岡、エンジン掛かり遅くストレート負け

2回戦突破に挑んだ西岡良仁

 西岡良仁(29歳、世界ランキング65位)は1回戦で逆転勝ちをしており、2回戦にも勢いを持ち込みたいところ。試合は全豪の第2センター・コートであるマーガレット・コート・アリーナの第2試合として行われた。対戦相手はカルロス・アルカラス(スペイン、21歳、同3位)と不足はない。

 アルカラスは1位のヤニック・シナー(イタリア、23歳)と共に若手のホープ。ラファエル・ナダル2世とも言われるスペインの期待の星である。この全豪に優勝すれば年間グランドスラムを最年少で達成することになる。

 西岡は全豪オープンには10年連続での出場であり、是が非でも2回戦を突破したいところである。しかしその思いが空回りしたのか、第1セットは1ゲームも取れずに失う。第2セットも1ゲームを取っただけで失った。

 第3セットはようやくエンジンが掛かり良くなったが、結局、ストレートで敗戦となった。アルカラスの貫録勝ちという感じであった。

試合後にカルロス・アルカラスと握手する西岡





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