伝統剣術、祭ブリスベンで観客を魅了─古武術「天心流兵法」の鍬海政雲一心が来豪

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日本から来豪した天心流兵法第十代師家・鍬海政雲一心氏(後列左から4番目)と、現地で稽古を重ねるPCh School of the Swordのメンバー

 「PCh School of the Sword」は9月6日、QLD州最大級の日系イベント「祭ブリスベン」で日本の伝統剣術演武を披露した。同祭は日本文化の多彩な魅力を紹介する場として知られ、毎年多くの来場者を集めている。

天心流兵法第十代師家・鍬海政雲一心氏(左)と、オーストラリア支部長ピーター・チミエレウスキー氏(右)

 今回は、江戸時代初期に起源を持つ「天心流兵法」と、日本剣術史に大きな影響を与えた「神影流一門」の二流派が公開された。戦場で培われた実用性と芸術的な美しさを兼ね備えた技が次々と繰り出され、観客はその緊張感と洗練された動きに魅了された。更に、日本から天心流兵法第十代師家・鍬海政雲一心氏を迎え、宗家自らの演武が行われると、会場の視線は一層集中し、圧巻の気迫に包まれた。鍬海氏はPlayStation 4「Ghost of Tsushima」のモーションキャプチャーに協力した経歴を持つ。

生徒は日々の修業で培った技を観客に披露した

 また、9月6日から2日間にわたり鍬海氏によるセミナーも開催され、一般参加者も多く集った。通常は門人のみが学ぶ礼法所作や技法の要点を直接学ぶ貴重な機会となり、参加者から大きな反響が寄せられた。

居合道経験者の石川勝利・在ブリスベン日本国総領事(左)と鍬海氏

 PCh School of the Swordは、ブリスベン市内のタラギンディ、ウィナム、マラリーで週4回の稽古を実施し、日本伝統の剣術を地域社会に広めている。新規入門者や見学者も受け入れており、詳細は公式サイト(www.swordschool.com.au)で公開されている。天心流兵法は国内7カ所、海外16カ国に道場を構え、「伝統は不変、成長は無限」の理念のもと活動を続けている。

鍬海氏は3日間にわたりセミナーを実施し、多くの参加者が指導を受けた
参加者は礼法所作や技法を直接学び、大きな反響が寄せられた





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