2021年の年頭に当たり、オーストラリアにお住まいの日本人、日系人の皆様に、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し、国際社会が大きな困難に直面する一年でした。また、様々な国際イベント、会議等も中止、延期となってしまいました。そんな中でも、昨年10月に海外日系人大会オンラインフォーラム2020「コロナの時代を乗り越える世界の日系人」が開催され、世界各地の日系社会の絆と力強さが再確認されたことを、喜ばしく思っております。
日本とオーストラリアの絆は、幾多の苦難を乗り越え、様々な分野において御活躍されてきた日本人、日系人の皆様に支えられているものです。新型コロナウイルス感染症の拡大という未曾有の困難に直面する中でも、新しい世代の方々も含め、皆様が日本との絆をより強固なものとし、自らのルーツである日本と、現在お暮らしの国々との間の「架け橋」として一層御活躍いただけるよう、引き続き外務省としても、「在米・在加日系人リーダー招へい」プログラムや中南米の「次世代日系人指導者会議」の招へいなど、各種事業の着実な実施を全力でバックアップしていく考えです。
最後に、皆様の御多幸と一層の御繁栄を心から祈念し、新年のご挨拶といたします。
(提供:外務省)
日豪プレス読者の皆様、2021年が皆様にとりまして幸多き年となることをお祈り申し上げます。
2020年、豪州は森林火災そして日豪両国ともに世界的なコロナ禍に見舞われた一方、両国は災害の削減を含め、あらゆる分野、あらゆるレベルにおいて協力し合い、両国の関係を一層深めました。
森林火災対応においては、自衛隊・国際緊急援助空輸隊が支援のためオーストラリアに派遣されました。このとき派遣された自衛隊空佐は東日本大震災の恩を忘れていないと述べ、日豪両国の関係の深さを表す言葉としてオーストラリアの人々に届いたものと思います。首脳レベルでは、菅政権の誕生直後の9月、モリソン首相は外国の首脳として初めての首脳電話会談そしてその後の11月には初の外国首脳として日本を訪しました。これらの首脳会談を通じ、両首脳は、貿易や安全保障、防衛、技術問題といった様々なテーマについて話し合い、日豪パートナーシップの更なる強化に向けて、日豪間の共通の価値及び利益に基づく深く永続的で強靱な友情を確認しました。
日豪両国が主導して2018年12月に発効されたTPP11に続き、2020年11月に15カ国での署名が行われた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の早期発効を目指し、日豪間で緊密に連携しています。2020年は日豪両国における宇宙協力が目覚ましく深化する年でもありました。7月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)及び豪州宇宙庁は宇宙の利用、科学、探査及び教育などの分野における協力MOUを締結。12月には豪州政府の協力の下、JAXAの小型惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルが南豪州ウーメラ制限地区に帰還し、その回収が成功を収めました。
2020年4月、コロナ禍により豪州と日本をつなぐ直行便はシドニー・東京間の往復週3便を除き運航が休止されましたが、11月以降にはシドニー・東京間往復週8便まで回復しました。人の往来、市民交流や草の根の交流は2国間関係の根幹を成すものであり、2021年には東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えています。2021年は、これまで同様に衛生環境と人々の安全に十分留意しながら、人の往来や交流が回復していくことを期待しています。
最後に私事となりますが、このたび帰朝発令を受け当地を離任することとなりました。2年の在任期間中、日豪関係全体の強化と発展、相互理解の増進に全力を尽くして参りましたが、これもひとえに在留邦人の皆様方のご支援・ご協力の賜物と存じます。この場をお借りし心より感謝申し上げますとともに、後任の山上信吾に対しても変わらぬご支援・ご協力を承れますようよろしくお願いします。