第12回 絹ごしヨーグルトとドライ・パイナップルの南国仕立て
今月ご紹介するのは、かつて東京の自分の店で考案したデザート・ワインに合う一品。オーストラリア向けにパッション・フルーツを加えてアレンジ。
材料(8人分)
- ポット・セット・タイプのヨーグルト……………1個(500g)
- 粉糖……………………………………………………………60g
- パイナップル缶詰(スライス)……………………1缶
- シロップ入りパッション・フルーツ缶詰………1缶
(1/5程度の量のみ使用) - 白ワイン…………………………………………………大さじ2杯
- 生クリーム……………………………………………300ml
- バニラ・ペースト………………………………………小さじ1杯
作り方
- ガーゼ(日本手ぬぐいがお薦め)でヨーグルトを丸々軽く絞って水分を出し、できるだけ底が平らでないざるで、時どき軽く絞りつつ2時間ほど水分を漉(こ)し出す。
- その間、オーブンをファン・べイクで125~130℃前後に予熱し、パイナップルを缶から取り出して汁と分け、ペーパー・タオルなどでしっかりと水気を取る。ベーキング・ペーパーの上で粉糖(分量外)を表裏両面にまぶしてオーブンに入れる。片面1時間半ずつ焼き、ドライ・パイナップルの完成。
- パイナップル缶から取り出した汁を中火でしっかりと煮詰め、水気がなくなり泡立つようになってきたら白ワインを足す。再び煮詰め、全体から細かい泡立ちが出てきたら火を止め冷やし、パイナップルの汁を煮詰めたソースの完成。
- 生クリームと粉糖(30g)とバニラ・ペーストを撹拌(かくはん)し、七部立てにする。
- 漉したヨーグルトはクリーム・チーズのようになるので、そこから100g取り出し粉糖(30g)と良く合わせ、更に④の生クリームをほど良く混ぜる。
- ⑤を絞り袋に入れ、パイナップルと同じ大きさにドーナツ状に絞り、その上に②のドライ・パイナップルを乗せ、もう1段同様に繰り返す。
- パイナップルの中心に③のソースを注ぎ、更に全体に水玉模様に垂らし、所々にパッション・フルーツを散りばめて出来上がり。
食材選び&調理マル秘ポイント
- 今回は今流行りのグルテン・フリーかつヘルシーなデザートのご紹介です。
- 豪州産のどこでも簡単に手に入る食材で作ることができます。
- ポット・セット・タイプのヨーグルトは甘くなく、日本でよく見掛ける柔らかいヨーグルトです。
- ヨーグルトをゴート・チーズに変更し、くるみのローストを添えても良いと思います。
シェフ紹介
伊藤尚文
NZの5つ星ホテルでワイン給仕担当後、2000年よりイタリアの名料理店やグランド・ホテルで研鑽。03年アメリカズ・カップでプラダ・チーム専属シェフ。07年に東京・赤坂で伊レストラン「グストエヴィーノ」開業。15年に来豪後、ケータリング・シェフとして各種パーティー対応。
Web: www.gvcatering.com