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ワンダフル・ライフ「緊急時の動物病院」

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ワンダフル・ライフ in AUS

第21回緊急時の動物病院

先日、友人のKさんから怖い話を聞いた。Kさんが飼っている犬が、他の犬に噛みついてしまったというのだ。普段はフレンドリーでよく訓練された犬なのだが、なぜかそこにいたグレイハウンドと喧嘩になってしまい、相手にけがをさせてしまったらしい。

Kさんの夫が慌てて止めに入ったが、興奮したKさんの犬は、誤ってKさんの夫の手まで噛んでしまったようだ。休日だったために診療してくれる動物病院は少なく、もちろんKさんが全て負担したのだが、相手の犬に高額な治療費が掛ってしまった。Kさんの夫も待ち時間の短い私立病院の救急へ駆け込んだが、細菌の感染を防ぐためにすぐには縫合できず、時間も診療費もかなり掛かった。この1件での動物病院とKさんの病院への支払いは、なんと総額5,000豪ドルを超えてしまったそうだ。

犬を飼っている以上、病気やけがで救急動物病院のお世話になる可能性は高い。だが、人間の救急病院はどこにあるか知っていても、休日や緊急の場合にも対応してくれる動物病院はどこにあるのか、把握しているだろうか。緊急時に慌てないよう、何もない時にこそ自分の住む地域ではどこに救急動物病院があるのか調べておきたいものだ。インターネットで探す場合は「after hours vet」「emergency vet」などの単語にゴールドコースト、ブリスベンなどの地域名を足すと検索できる。

救急箱と愛犬のスパーキー
救急箱と愛犬のスパーキー

また、オーストラリアでは犬の予防接種や健康チェック、緊急ではない病気やけがの場合は、電話などで数日前に予約を取ってから出かけるのが通例となっている。緊急の場合でも、まずは電話で状況を伝えて、今から診療してもらえるか確認してから駆け込むようにしたい。直接玄関を叩いても、一刻の猶予もならない状況で他の病院に行ってくれと言われてしまっては大変だ。

幸いなことに、Kさんの犬がけがをさせてしまったグレイハウンドは、その後無事に回復したそうである。


ランス陽子
フォトグラファー/ライター、博士(美術)。数年前にシェットランド・シープ・ドッグの2頭が亡くなり、現在はオーストラリアで古くから牧羊犬として愛されているボーダー・コリーのスパーキーとゴールドコーストで暮らす。
Web: www.yokolance.com.au

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