オーストラリアで夢のマイホーム計画
第132回 豪中銀、0.25%の利下げ
先月6月に2年10カ月の間変更されることのなかったオーストラリアの政策金利がとうとうカットされました。業界は、オーストラリア準備銀行(豪中銀)が今年中に再度金利をカットすることを強く予測しています。
さて、政策金利が下がったとしても、ローン支払額に直接影響するためには、金融機関がそのカットされた数字同様に変更しなければ意味がありません。今回、大手銀行ではコモンウェルス銀、ナショナル銀が共に0.25%のカット、ウェストパック銀は0.20%、そしてANZ銀行は0.18%のカットを発表しました。その他のほとんどの銀行は全額パスし、カットしています。
参考までに40万豪ドルの居住用ローンとして1年にどのくらい節約されるのかを下の表1にまとめました(30年ローンとして計算)。
表1
銀行 | 以前の標準金利 | 金利カット | 変更後の標準金利 | 年間節約額 |
---|---|---|---|---|
CBA | 5.37% | 0.25% | 5.12% | AU$743 |
Westpac | 5.38% | 0.20% | 5.18% | AU$588 |
NAB | 5.36% | 0.25% | 5.11% | AU$743 |
ANZ | 5.36% | 0.18% | 5.18% | AU$536 |
メディアで大きく報道されるこの金利のカットですが、銀行の発表後からすぐ金利が下がる訳ではありません。2010年11月に政策金利が上がった際、銀行はその2日後に金利を上昇させていますが、下がる場合には多くの場合、2週間は待つことになります。その2週間の間に差額が大きくなった利子の恩恵を受けるのは金融機関です。下の表が各大手銀行の金利カット開始日です。
銀行 | 金利カット開始日 |
---|---|
CBA | 6月25日 |
Westpac | 6月18日 |
NAB | 6月14日 |
ANZ | 6月14日 |
ただ、6月12日のABCの報道では、実際に自身のローン金利が銀行の言うレートにカットされているかどうか確認して欲しいと言及していました。というのも、既に金利の交渉をし、ディスカウントされている人は、金利がメディアで報道されているほどカットされていない可能性があります。
金利がこれほど下がっている今、銀行同士の競争も激しくなっています。全てのケースに当てはまる訳ではないですが、リファイナンスを含め、他行のオファーを知るのも良い時期かもしれません。
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