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AUS教育システム/「HSCの科目選択について」

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Education Systems Q&A AUS教育システムのしくみ

日本とは異なる教育システムに戸惑うママ&パパの疑問・質問に専門家がズバリお答えします。

HSCの科目選択について

Q: シドニー在住です。イヤー10の子どもがこの2、3学期でHSC(オーストラリアの大学試験)の科目を決めているところです。学校の先生とも面接を1度したのですが、点を取りやすいだとか、ATAR(Australian Tertiary Admission Rank)に不利などいろいろな噂があって、何を取って良いのか子どもも迷っています。科目選択について教えてください。

日本の大学受験は決まった3~5科目で受験し、だいたいの高校にはその受験科目が全てあるものです。しかしHSCでは、選択できる科目にアートやPDHPE(Personal Development, Health and Physical Education)なども含まれており、言語科目も含めると260以上もあります。ですからその全てを各ハイスクールで教えることは、教師をそろえたり教室や時間割を考えたりするとまず不可能です。そのため各ハイスクールでは、在校生の多くが選択しそうな科目を採用し、教えています。

科目選択はイヤー10の2、3学期で行う学校がほとんどです。学校側は科目数が多いため、毎年生徒たちがどの科目を何人受けるのか予想がつきません。そこで学校では、まず生徒たちにどの科目を選択したいか、人気投票のようなアンケートを取ります。実際、イヤー11では、最低12単位を取る必要がありますので、6科目まで科目を選ぶよう言われるようです。必須科目の英語だけはレベル選択の必要がありますが、その他は自分が取ろうと考えている科目を選べば良いです。

ここで1つ注意したいのが、もし受けたい科目がその時点で4科目しかなければ4科目だけ書くようにすることです。残りの2科目をそれほど希望してもいない科目を書いて提出したために、後にその科目を取らなければならなくなった事例があったそうです。

学校では、第1段階で生徒の希望をまとめ、それに基づいて時間割のドラフトを作ります。そして、それを元に生徒たちは時間割を見ながら本番の科目選択をします。時間割が重複して取れない科目が出てくることもありますが、それがどうしても取りたい科目である場合は学校外で取る方法や通信で取る方法などがありますので、学校の先生に相談してください。

科目選択をする際に参考になるのが、UAC(University Admission Centre)のサイトです。自分の受けたい大学のコースのページに、取らなければならない科目、取ることが望ましい科目などが記されてありますので、まずはそれを調べてみましょう。

基本的には2年間続けて勉強できるように、学校だけでなく家での予習復習も含めて“勉強し続けられるもの”、“自分が勉強したいもの”、“興味があるもの”を選ぶことが大事だと思います。学校のキャリアの先生ともよく相談して決めるのが望ましいでしょう。

UAC(University Admission Centre)
Web: www.uac.edu.au


内野尚子(うちのなおこ)
1996年よりシドニー在住。11年間ローカルの幼児教育機関で教師と「Authorized Supervisor」を務める。元NSW日本語補習校代表兼教師。幼児から大人のための「Universal Kids」代表(Web: universalkids.com.au)。2019年4月、4カ国の専門家と「日本語継承アカデミー」を設立。保護者・教育従事者のためのオンライン・クラスや育児・教育のコンサルタント、セミナーの開催を行っている。
■Blog: ameblo.jp/nijinokakehashi-2019

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