クイーンズランド州の釣り情報
フィッシング・ライター:金園泰秀(YASU=ブリスベン在住)
第159回
春はキスの釣りシーズン
水温が少しずつ上昇する春から初夏にかけては、キスが産卵のために浅い場所に回遊して来るので、身近な釣り場で手軽にキス釣りが楽しめます。
クイーンズランド州で主に釣れるキスは、サマー・ホワイティング(Summer Whiting)またはサンド・ホワイティング、シルバー・ホワイティングと呼ばれる大型に成長するキスと、やや小型種のウインター・ホワイティング(Winter Whiting)またはトランペター・ホワイティング(Trumpeter Whiting)と呼ばれる2種類です。
名前の通り、サマー・ホワイティングは水温が暖かい季節に、反対にウインター・ホワイティングは水温が低い冬期などによく釣れます。春の今はサマーとウインターが同じ釣り場で交じって釣れる時期です。サマーは浅い場所に回遊していて、水深30センチから1〜2メートルくらいの場所で釣れますが、ウインターの大型はやや深い場所に回遊しているのでボートなどで狙うほうが有利になります。
サマー・ホワイティングの持ち帰りには制限があり全長が23センチ以下は放流しなければなりませんが、ウインターは制限サイズの規定はありませんので、23センチ以下のサイズのキスも持ち帰ることができます。匹数の制限はサマーは30匹、ウインターは50匹までです。キスの見分け方は、全身がシルバーで模様がないものがサマーで、やや薄茶色っぽく黒い斑点があるものがウインターです。見分けがつかない時は、サマーだと思って23センチ以下のものは放流しましょう。
小さなキスは警戒心があまり強くないので手軽に釣ることができますが、大型のキスを釣るにはそれなりのテクニックが必要です。あくまで自然に餌が潮や波で流されて来たように見せるために極力軽い重りを使用し、細めのライン、そして餌はその場で採れるビーチ・ワーム(イソメの仲間)やピピ(アサリの仲間)を使うのが一番ですが、冷凍のエビのむき身や市販の塩漬けのイソメエサでも代用できます。
キスは波打ち際などにいますので、竿を軽く投げたらラインを張るような感じでリールを巻いて、仕掛けを繰り返し動かすと良いでしょう。
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