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【WH日記】逆輸入される写真家を目指して – 中澤紘大さん

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みんなの「ワーホリ・ダイアリー」

逆輸入される写真家を目指して

第66回 今回登場のワーホリ・メーカーは?

中澤紘大さん


1992年まれ・山梨県出身
専門学校を卒業後、インテリア・コーディネーターとしてインテリアの販売に携わる。旅先で海外の人と意思疎通ができなかったことをきっかけに、2017年11月に来豪。ブログやSNSが人気になり、ツイッターのフォロワーは5,000人以上。現在は、SNSを通して依頼を受け、フォトグラファーとして活動(インスタグラム: @_k.taa


中澤さんは、1日で海外で生活することを決めたほど、決断力と行動力がある人だ。しかし本人は「行動力がありますねって言われる間は、だめだと思っています。結果を出していたら、その過程である行動力は褒めないと思います。その結果を褒めますよね。だから、まだまだです」と語った。大胆に行動しているようで、物事を冷静に考えている中澤さんらしい答えだった。

インテリアの販売職で順調にキャリアを積んでいた中澤さんに転機が訪れたのは3年前のことだった。当時は、直属の上司との人間関係に悩み、病院に通うほど精神的に追い詰められ、日本での働き方に納得できないまま日々を過ごしていたという。そんな時、気分転換に訪れた石川県のホステルで、海外の旅行者たちと出会った。当時の彼は全く英語が話せず、会話は全てホステルのスタッフを通してのものだった。その時のもどかしい経験が、それまで抑えられていた彼の感情を揺さぶった。

1年後の2017年11月、中澤さんはブリスベンで暮らし始めた。

仲間がいるから挑戦できる

自由を求めて来豪した中澤さんだが、全てが順調というわけではなかった。

語学学校に4カ月間通った後、セカンド・ビザを習得するために、クイーンズランド州のイニスフェイルのパパイヤ・ファームで働き始めた。パーティー好きな欧米人との共同生活についていけなかったり、上司からの指示が理解できず、何度も諦めようかと思ったという。

そんなファーム生活が終わりに近づいた頃に始めたのがブログだった。最初は旅の思い出を書き残すために始めたが、SNSを活用して周知し始めると、閲覧数はどんどん増えていった。旅先でブログの読者から声を掛けられたり、ツイッターやインスタグラムを通して、ワーキング・ホリデー(WH)中の生活について悩んでいる同世代から相談も受けるようになった。そうしてさまざまな世代の人や異なる目的を持つ人たちと出会う中で、自分の価値観や考え方が変わっていくのを感じたという。

WHで出会った仲間たちと
WHで出会った仲間たちと

そして、中澤さんもこれまで心に秘めていた新しいことに挑戦する。20歳のころから趣味で続けていた写真撮影の技術を生かして、今年6月から本格的に撮影の依頼を受けるようになったのだ。SNSの写真を見た人が撮影依頼をしてきたことがきっかけになり、多い時には月の半分が撮影日になるほど依頼を受けている。日本でカメラマンのアシスタントとしても働いたこともあったが、当時は仕事がつらく、写真が嫌いになると思い諦めていたという。

ビザの期限が残り少ない中、学生ビザでオーストラリアに残るか、他の国に渡航するか悩んでいるという。しかし、いずれにせよ海外で活躍し、いつか日本に逆輸入される写真家を目指して、経験を積んでいきたいと話す。

ネットやSNSが発達して人との出会い方は変わっても、いつの時代も人生を変えるのは人なのだ。

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