親子で作ろう!元気が出る食卓
茄子(なす)&肉味噌(みそ)丼
先日のクラスで味噌作りをしました。手作り味噌は、素人でも意外と簡単にできます。自分で作ると塩分をお好みに調整できたり、化学調味料を加えないなどの利点があります。気になる味ですが、とてもおいしいです。熟成時間には約半年ほど掛かりますが、待っている期間が長いほど、上手くできた時の喜びはひとしおです。
味噌は材料、味、色などで分類されますが、出来上がりの色で分けると、赤系味噌、淡色系味噌、白味噌に分けられます。色の違いは、大豆などの原料の種類、大豆を煮るか蒸すか、麹(こうじ)が多いか少ないか、発酵の途中でかき回すかどうかなど、いろいろな条件によって違ってきます。材料で分けると米味噌、麦味噌、豆味噌、調合味噌の4種類に分類され、現在国内で生産されている8割が米味噌です。
お店でときどき、無添加味噌と表示されているものを見掛けますが、あれは、蔵出し味噌(熟成タンクから出した味噌)にアルコールを添加しないでそのまま容器に充填(じゅうてん)した味噌を無添加味噌といいます。流通過程で酵母が活動して発酵し、容器が膨張することがありますので、ご注意ください(参照Web: marukome.co.jp/miso)。
味噌を自分で作ってみるとよく分かりますが、結構、味噌には大豆が入っています。大豆は、良質の植物性たんぱく質を多く含む食品です。それにプラスして、発酵によって大豆そのものには含まれない、もしくは少量含まれていたアミノ酸やビタミンなどが多量に生成され、栄養的にさらに優れたものになります。他にもミネラル、食物繊維、炭水化物など、1つの食品でこれほどたくさんの栄養を含むものは、他にあまりありません。
今回は、肉味噌を作ります。また、一緒に野菜を摂るために、電子レンジで調理した茄子をご飯の上に置きます。茄子と肉味噌は相性抜群なので、暑い夏でも食欲が湧く一品になります。
「茄子&肉味噌丼」のレシピ
材料(2人分)(1TBS=20ml、1tsp=5ml、1cup=250ml)
茄子 | 1~2個 |
刻みネギ | 少々 |
◎肉味噌
豚ひき肉 | 300g |
にんにく(みじん切り) | 2片分 |
しょうが(みじん切り) | 2片分 |
豆板醤 | 1TBS |
*子ども向けには普通の味噌に替える | |
ごま油 | 1TBS |
◎合わせ調味料
味噌 | 1.5TBS |
酒 | 3TBS |
砂糖 | 1TBS |
みりん | 2TBS |
醤油 | 0.5TBS |
花椒(あれば) | 適宜 |
◎水溶き片栗粉
片栗粉 | 0.5TBS |
水 | 1TBS |
作り方
- 茄子に切れ目を入れ、丸まる1個電子レンジで加熱する(800Wで約5分)。すっと竹串が刺せたら出来上がり。皮をむき、ひと口大に切る。
- 肉味噌:フライパンに油を引き、にんにく、しょうが、豆板醤を加え、香りが出るまで炒める。香りが出たら、豚ひき肉を加えポロポロになるまで炒める(*肉をポロポロにするため、必ず弱火で)。
- 合わせ調味料を加え、4~5分ほど煮ます。沸騰しているのを確認して、水溶き片栗粉でトロミをつけ、好みで花椒を加えます。
- ご飯を丼に盛り、茄子を置きます。熱々の肉味噌を上からかけ、小口に切ったネギを散らして出来上がりです。
才川須美(さいかわすみ)
管理栄養士&食育インストラクター。現在、シドニーで料理教室を開催中。グループ・レッスンでは、日本食をベースにしたおいしく、簡単に作れるおもてなし料理を中心に教えており、男性参加者も多い。また、精進料理のクラスも大変好評で、豪寿庵など自宅以外でも定期的にクラスを開催している。子ども向けクラスは、ホリデーごとに家庭科のベースとなる料理と洋裁を中心に行っている
Web: www.sumiskitchen.com、www.shojin-ryori.com.au