編集部セレクト 絶品レストラン・コレクション
日豪プレスのスタッフがプライベートで訪れ、舌鼓を打ったレストランを実際に食したメニューと共にご紹介。
カフェ・オラトネック
Cafe Oratnek
シグネチャー・ディッシュ「クラシック・オムライス」($19.00)
シンプルでフレッシュな日本の洋食を味わえるカフェ・レストラン
レッドファーンのお洒落な住宅街の中で、大きなフォークの看板が目立つカフェ・オラトネックを訪れると開放的なテラス席が出迎えてくれる。日本人シェフのケニー高山さんが2015年にオープンした、“日本の洋食”と“オーストラリアの最先端”が楽しめるカフェとして知られる人気店だ。
ケニー高山さんは「世界一の朝食」として有名なBillsの総本店料理長を務めた経験があり、すしや刺し身などの“日本食”だけでなく、オムライスやカツサンドといった“日本の洋食”をシドニーに広める“食の架け橋”になりたいという思いから、日本の洋食をオーストラリアのカフェ・スタイルを生かしながら提供している。ちなみにオラトネック(Oratnek)という名前の由来は、自身の名前Kentaroを後ろから読んだもので、中学2年生のころに思い付いたそうだ。
店のテーマは「ナチュラル」「シンプル」「モダン」「ラスティック」。店内の壁はケニーさんが自ら削ることで敢えてレトロな雰囲気にし、ドア枠や窓枠、コーヒー・マシーンはオラトネック・カラーと呼ばれるレトログリーンに統一した。その落ち着いた雰囲気からか、友人同士やカップル、親子連れだけでなく、1人でくつろぐお客も多く見受けられた。
今回シグネチャー・ディッシュとして紹介してもらったのは、日本の洋食の定番でもあるオムライス。オムライスの中にはチーズ、マヨネーズが入っており、スプーンで一口すくうとチーズが伸びる。「チーズが伸びると楽しいでしょ?」と話すケニーさんの遊び心から生まれた料理だ。トップには半熟卵が乗っており、卵とチーズが絶妙に絡み合うことで、一口食べるとうま味が一気に広がる。「自分が食べたいものを作る」をモットーにケニーさんが考案したメニューだ。今では多くの人の心をつかむ店の看板メニューになっている。
そしてもう1つの看板メニューがカツサンドだ。雌豚だけを使用し、臭みがなく肉厚で食べ応えがある。その日に焼かれたフワフワのパンに、サクサクの衣をまとったジューシーな豚肉、そして新鮮でシャキシャキのキャベツとの組み合わせは最高だ。
料理は「フレッシュ・エブリデイ」と「シーズナル」にこだわり、その日に仕込んだものはその日のうちに使い切るようにしているため、電子レンジも冷凍庫もない。また、季節ごとの旬の食材を取り入れている。ケニーさんは「素材に触れ、感じ、話をし、それぞれの素材の良さを引っ張り出すことが自分の仕事だ」と話してくれた。
フードの他にデザートも充実しており、特に抹茶味のラミントンとティラミスはすぐに売り切れてしまうほどの人気商品になっている。抹茶の香りと程良い苦味、そしてスポンジとクリームの甘さが絡み合い、あっという間に食べることができるのでぜひ試して欲しい。
ケニーさんのこだわり抜いたメニューがそろうカフェ・オラトネックに一度訪れてみてはいかがだろうか。
Cafe Oratnek
住所:4 Pitt St., Redfern, NSW
Tel: (02)8394-9550
営業時間:月~金7AM~4PM、土~日8AM~4PM、無休