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元豪領外難民収容所の150人NZに受け入れ

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2013年の両国取決めから9年ようやく決定

 3月24日付ABC放送(電子版)は、2013年にニュージーランド(NZ)が人道措置として、パプア・ニューギニアのマヌス島やナウルにあったオーストラリア領外難民収容所の難民の年間150人受け入れをオーストラリアに提案し、一旦は双方の合意があったが、長年実施されなかった。今回、取決めから9年を経てようやくNZの豪領外難民収容所被収容者受け入れが実現することになったと伝えている。

 豪領外難民収容所は、オーストラリア政府が、「難民船でオーストラリア領に入ろうとした難民希望者は永久にオーストラリアへの入国を許さない」というスコット・モリソン移民相時代のオーストラリアの政策で、その後のジュリア・ギラード労働党政権時代に3人の専門家パネルの勧告を受け入れ、オーストラリア政府が太平洋島嶼国に支払うことで収容所設立を了承させ、難民船乗客はすべて2箇所の難民収容所に送られ、難民認定を受けた一部はアメリカが受け入れ、一部は難民認定を諦め、自国に帰るなどしている。また、ギラード政府とNZのジョン・キー国民党政権時代にこの取決めがなされていた。

 しかし、NZとオーストラリアとの間に両国民の永住を認める取決めがあり、難民がNZ市民権を得た後にオーストラリアに永住する可能性があるとしてオーストラリアが150人のNZ引き取りに待ったをかけていた。

 この取決めの実施が始まれば3年間にわたり年間150人の難民を受け入れることになるが、NZに定着した難民のオーストラリア移動を妨げる条項は含まれていない。

 カレン・アンドルーズ内相は、「政府の領外難民収容政策に変化はない。この取決めは既に領外難民収容所にいる難民にのみ適用され、将来において違法難民船でオーストラリアに渡って来ようとする者には適用されず、そのようなものは永久にオーストラリア国内に定住することはできない。そのような者は領海外に負い戻されるか、またはナウルに送られるだけだ」と語っている。

 NZ政府のクリス・ファアフォイ移民相は、「我が国のこの提案は我が国の人道精神の発露だ。ニュージーランドには難民受け入れの長い誇り高い歴史がある。このままでは将来の見通しも持てない難民に喜んで定住の地を用意したい」と語っている。

 クリスティナ・ケネリー影の内相は、「スコット・モリソン政府がこの取決めを自ら実現するとは考えられない。モリソン首相は、ニュージーランド政府の提案を拒否してきた人物であり、今回の取決め実施はモリソン首相にとっては屈辱的な方針変更だ」と語っている。
■ソース
New Zealand refugee resettlement deal with Australia to happen nine years after initial agreement

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