妊娠
妊娠かな? と思ったらどうすればいいのでしょうか? そんな時の流れをまとめてみました。日本とは少し違う妊娠発覚から病院受診までの流れ。その流れは一様ではないですが、よくあるパターンを紹介します。
妊娠したかな?
日本の場合、妊娠したかな?と思ったらおそらくまずは市販の妊娠検査薬で検査をし、陽性だったら産婦人科に受診するでしょう。すると、病院で再び尿検査をし妊娠を確認。妊娠週数によってはエコーで子宮の中に胎嚢と呼ばれる赤ちゃんの袋があることを確認します。
このエコーでの胎嚢確認。日本では必須と言っても過言ではないですが、メルボルンではまずしません。
GP一般開業医(General Practitioner–GP)を受診
メルボルンの場合、自分で妊娠検査薬で陽性を確認した後はGPに受診します。するとGPが妊娠初期に必要な血液検査や超音波検査などをオーダーします。妊娠14週頃まではGP※が診ていき、それ以降は出産病院での健診になります。(※日本ではGP(一般医)とは聞きなれないですが、オーストラリアでは通常ドクターにかかる場合、先ずこの一般医にかかるようになっています)
病院での健診が始まる前に出血など予期せぬ事態が起きた場合にはGPが対応します。もしくは時間外であれば近くの病院の救急外来を受診します。
出産病院 公立?私立?
出産病院も考えます。まずは公立病院か私立病院かを考えます。
公立病院の場合は住んでいるエリアで決まってきます。病院の予約はたいていオンラインで自分でします。その際にGPからのReferral(紹介状)が必要になる場合があります。
でも病院によっては自己申告だけで予約申し込みができるので、まずは早めに病院のウエブサイトから分娩予約をしてみることをお勧めします。
予約の際には健診スタイルを選ぶことになります。健診スタイルは病院にもよりますが、よくあるスタイルはこんな感じです。
- 助産師/医師との連携で診ていく
- 助産師がチームとなって診ていく
- 院外のGPや助産師が主に診ていく
- 特定の助産師が診ていく
これらの健診スタイルは病院によって呼び名が異なってきます。また①から④の全てのスタイルがあるとは限りませんし、これ以外のスタイルがあることもあります。
④の特定の助産師が診ていくスタイルに関していえば、毎回同じ助産師との健診になり、出産時も産後も同じ助産師が診ていくことになります。同じ人に継続的に診てもらえるのは魅力的ですね。ただし、もともと持病があるなどハイリスクな方は選べません。また、このスタイルの健診を受けられる人の数が限られていて、人気も高いので、もし希望をするならば早めに病院に連絡を取ることをお勧めします。
ちなみに、ビクトリア州で言えばCasey HospitalとSunshine Hospitalではこの④のスタイルの健診を受けることができ、いろいろな条件が合えば自宅出産をすることも可能です。
私立病院での出産の場合は、助産師を選ぶのではなく、産科医を選びその医師が働く病院で出産をすることになります。妊婦健診は自分の選んだ医師の働くクリニックで受けます。健診にいくまでの段取りは、正直、わかりません。それぞれの医師によって異なるかもしれません。おそらく公立病院と同じようにGPを受診し、Referralをもらうことになると思いますが、希望する産科医の働くクリニックに連絡をしどういう手順を取ったらいいか訊くのが一番だと思います。
著者
助産婦チエコ
日豪で働く現役助産師。2男児の母。座談会をはじめ、妊娠・出産・母乳育児のサポート/ケアもしてます
Web: https://note.com/jyosanpu_chieko/
メルボルン子育て広場 メルファミ 2022年09月17日の記事より転載