Styling vintage kimono in Melbourne
Wardrobe: Ziguzagu Textiles(W: ziguzagutextiles.com)
Stylist: Sala Okabe (W: salaokabe.com)
Photographer: Rina Kakioka (W: rinasmilephotography.com)
Model: Panache(Instagram: @panache_melbourne)
秋の訪れと共に、そろそろ衣替えの季節となりました。これから冬にかけて、“袷(あわせ)”と呼ばれる裏地の付いた着物の出番が多くなります。今回は、格子柄の着物と帯で普段着の延長として着物を楽しむためのコーディネートを紹介します。
落ち着いた秋らしいピンクとベージュの大きい格子柄の紬織り着物。こちらのコラムでも度々登場する紬の着物ですが、パリッとした質感なので、着物初心者の人でもおはしょりをする際、「垂れもの」「柔らかもの」と呼ばれる縮緬(ちりめん)地などの着物に比べて扱いやすくお薦めです。
合わせた帯も格子柄の洒落(しゃれ)袋帯。着物より濃く強い色の帯を選び、全体を引き締めます。普通は格子柄同士の組み合わせは良くないだろうと思うかもしれませんが、着物であれば不思議となじむ組み合わせです。また、大きい格子柄はどこか北欧のテキスタイルを思わせ、洋服のような感覚でコーディネートに着物を取り入れられるのではないでしょうか。
反対色のブルーを半襟と帯揚げにあしらい、帯締めにも細かい黒と白の格子を合わせて遊び心を入れました。裏のちらりと見えるオレンジが可愛らしく、カジュアルでポップな印象に。
着物はその素材や柄、デザインによってさまざまな表情を見せてくれます。また、帯や小物との組み合わせにより、何通りものコーディネートが可能です。自分らしいスタイルを見つけてこの秋着物を楽しんでみてはいかがでしょうか。
このコラムの著者
Haru
メルボルンにて自らセレクトした古布や着物を仕入れ、輸入販売。KAZARIにてテキスタイル・マネジャーを務めた後、2024年に独立しFitzroyに店を構える。Instagram: @ziguzagu_textiles