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子どもによって必要な「Special Needs(特別支援)」とは?/オーストラリア教育あれこれ

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Q:小学生の息子がいます。息子は幼少期をオーストラリアで過ごし、現在は日本在住ですが、ハイ・スクール以降にシドニーに戻って教育を受けさせたいと考えています。軽度のLD(学習困難)があり、普通学級で学ぶためには少しサポートが必要です。どのようなサポートを受けられるでしょうか?

 以前、2023年にNSW州における「Special Needs Education(特別支援教育)」についてご紹介しました(https://nichigopress.jp/topics-item/60265/)が、何らかの支援を必要としているYear 10までの生徒は「The collaborative curriculum planning process」というシステムを利用して、個々に合ったサポートを受けることができます。

 サポートといっても生徒によってできること、困難なこと、障害の部分や程度の差など、1人ひとり違いさまざまなニーズがあるので、入念に話し合うことでその生徒に合ったサポートを見つけることが大切です。

 保護者の中にはお子さんについて話すことに抵抗のある人もいるとは思いますが、サポートを受けることでより良い学びにつながると思いますので、ぜひホームルームの先生やスクール・カウンセラーに相談してみてください。

 「the collaborative curriculum planning process」では、学校、専門家、保護者、生徒で話し合い、生徒の状況に合った以下のようなサポートを受けることができます。

・特別支援学級、特別支援学校に通う
・普通学級での補助的なサポートを受ける
・例えば、いすや机など家具の調整、照明の明るさの調整、個人用デバイスなどテクノロジーの使用、生徒に合わせた点字や音声、映像、キャプション付きテキストの使用
・レッスンや単元の内容量または作業量の調整。例えば授業の前にあらかじめ内容や関係する背景を伝えておく、タスクや宿題を減らす、課題にかかる時間の調整など
・口頭手話通訳者または読者と筆記者などサポーターと一緒に授業を受ける
・グループ・ワーク、ボランティア、またはピア・チューターによる追加のサポート
・課外授業の時の介助者や介助器具の手配

 以下のNSW州教育庁ウェブサイトのページでは、何人かの生徒のケースについて紹介をしていますので、参考になると思います。

■Case studies | NSW Education Standards

 英語圏以外からの移住などで言語的なサポートが必要な場合は、取り出し授業や言語サポートを付けるなど言語サポート・プログラムがあります。また、Year 11、Year 12の生徒についてはHSCが関係してくるので、それぞれホームルームの先生またはキャリアの先生に相談してください。

回答

内野 尚子

在豪26年。デイケア、プリスクールAuthorizedSupervisor、補習校の教師兼代表を経て2007年UniversalKIDS設立。19年よりオンラインで保護者や教師向けのバイリンガル教育や子育てアドバイスも行なっている。
Web: universalkids.com.au

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