ナッジー・レクレーション・リザーブ/ブリスベン
前回は、ロック・ミュージシャンだったが、今回はフットボーラーのミューラル(壁画)。芸がないと笑わないで欲しいが、実はこのネタ、筆者の別のコラム(日豪フットボール新時代)のネタにならないかと思っていたのだが、今回はミューラルつながりであえてこちらで取り上げることにした。
昨年、大盛り上がりを見せた女子W杯の開催地となったブリスベンで、今や国民的人気を誇る豪州女子代表マチルダスの試合のプロモーションのために、ブリスベンの象徴であるストーリー・ブリッジのたもとにあるハワード・スミス・ワーブスに仮設されていたのが、今回取り上げたミューラル。それが大会後にブリスベン北部のナッジーに新設されたスポーツ複合施設ナッジー・レクレーション・リザーブに移設された。
モチーフは、今やフットボール女子に絶大な支持を集めるマチルダスの4選手。左から2番目の絶対的エースのサム・カー以外の3人は、左から、次期エースの呼び声高いMF/FWマリー・ファウラー、ユニフォームに合わせたリボンがトレード・マークの快速ウィンガーのFWヘイリー・ラッソ。一番右が、ママさんフットボーラーとして知られる“ミニ”ことMFカトリナ・ゴリー。3人共にQLD州出身だ。
ナッジーのグラウンドでは、QLD州の有力女子選手の選抜チームが日々トレーニングに汗を流す。言うなれば、彼女たちは未来の“マチルダ”、代表選手の卵。そんな彼らの中から、ミューラルに描かれたマチルダスにインスパイアされて夢を実現させる未来の“マチルダ”が生まれる日も遠くない。
8年後のブリスベン五輪で、「さぁ、金メダルを懸けて決勝に臨むマチルダスのエースは、ブリスベン出身の……」なんて夢、見られたらいいな。
植松久隆(タカ植松)
文 タカ植松(植松久隆)
ライター、コラムニスト。ブリスベン在住の日豪プレス特約記者として、フットボールを主とするスポーツ、ブリスベンを主としたQLD州の情報などを長らく発信してきた。2032年のブリスベン五輪に向けて、ブリスベンを更に発信していくことに密かな使命感を抱く在豪歴20年超の福岡人