愛媛県自転車新文化推進協会とオーストラリアのBicycle NSWは8月22日、シドニー・ハーバー・ブリッジと来島海峡大橋を核とした地域間交流を目的とする覚書の締結式をシドニーのホテル・Amora Jamison Sydneyで行った。この覚書は、両地域間でサイクリングを通じた地域間交流を促進し、サイクル・ツーリズムを推進することを目的としたもの。
式典は、愛媛県知事・中村時広氏とBicycle NSWのCEO、ピーター・マクリーン氏の挨拶から始まり、続いて覚書の正式な締結、記念撮影が行われた。その後、愛媛県の自転車施策である「サイクリングしまなみ2024」の紹介や、Bicycle NSWの活動紹介も行われ、両地域のサイクリング文化の深化、および観光振興への強い熱意が示された。
中村知事は、14年前に現職に就いた際「クロスバイク文化を愛媛に広めることを決意した」と今回の締結に至るまでの思いを語り、「愛媛県には世界中から注目されるしまなみ海道があり、健康・友情・生きがいの3つの魅力を持つクロスバイク文化を広げることが重要」と続けた。
同県では、交通安全への取り組みとして、県内の自転車専用レーンを青く塗る、ヘルメットの着用の義務付けなどを推し進め、特に高校生の通学時における事故防止に成功。47都道府県中、愛媛県のヘルメット着用率は全国1位を誇るという。中村知事は安全なサイクリング環境の整備に尽力している自治体として知られていることに加え自転車文化が健康寿命に与える影響についても言及。最後に「サイクリストの聖地として、四国全体をサイクリング・アイランドにしたい」とコメントし、参加者に強いインパクトを残した。