錦織、初戦を逆転勝利!─ 熱戦リポート「テニス全豪オープン2025」

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 メルボルン市内、ヤラ川河畔のメルボルン・パークで開催中の2025年グランドスラム(GS)の第1戦、テニス全豪オープンの熱戦を、長年にわたり同大会を取材する日豪プレス記者・板屋雅博が独自の視点でリポートする。

(文・写真=板屋雅博)

 2025年全豪オープンの初日は、メルボルン・パークで1月12日(日)午前11時に全コートで一斉に始まったが、正午ごろに突然の雷を伴った大雨(サンダーストーム)が降り始め、猛暑が付きものの全豪には珍しく肌寒いスタートとなった。 

 全豪オープンには屋根付き全天候型のテニス・コートが3つあるが、それ以外の7つの屋外コートではゲームが一時停止となった。

 日本待望の元世界ランキング4位の錦織圭は、屋根付きのジョン・ケイン・アリーナの第2試合として始まった。一般入場券の49豪ドルで入れるのは、同アリーナのみという事情もあり、超満員の観客が試合を見守った。

 現在、世界ランク74位の錦織は、全豪オープンには4年ぶり11度目の出場であり、これまでにベスト8に4回、進出している。それだけに地元メルボルンでも多くのファンを集める。

 相手はブラジルのティアゴ・モンテイロ(同106位、予選勝ち上がり)、パワフルなテニスを得意とする強敵である。筆者の肌感覚ではあるが、満員のアリーナの7割は錦織の応援だったように思われる。

 さて試合だが、第1セットは4─6と簡単に落としたが、錦織はサーブに切れがあり、徐々に盛り返し出した。第2セットも落としたが、タイブレークまで持ち込み、錦織がペースをつかんだ様子。

 そして、後のない第3セットからはいよいよ、完全復活を思わせる錦織ペースとなった。

 7─5、6─2、6─3と3セットを連取する見事な逆転で錦織圭が勝利。大勢の日本人やオージーのファンが同大会6年ぶりとなる錦織の勝利を、割れるような拍手の音で祝福した。





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