ハイスクール進学の準備とポイント/オーストラリア教育あれこれ

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Q:現在イヤー6の子どもがいます。来年からハイスクールですが、ハイスクールは小学校とどう違うのでしょうか? 12月と1月の夏休みホリデー中に準備できることがあれば教えてください。

 ハイスクールは小学校より大規模になる場合が多く、シニアの学生などはイヤー7の生徒に比べると見た目も大きく大人びていて、体格や顔つきがずいぶん違うため、少し戸惑うお子さんもいるかもしれません。知り合いや近所にハイスクールに通っている生徒がいたら、様子などを聞いておくことを勧めします。

 ハイスクールで勉強する科目は「English」「Mathematics」「Science」「PDHPE」の主要科目の他に、以下のような第2言語やサイエンス、芸術系科目の種類が増えます。

・Creative arts:音楽、ダンス、ドラマ、ビジュアル・アーツ、ビジュアル・デザイン、写真、デジタル・メディア
・Language:日本語、フランス語、イタリア語、中国語)など学校が薦める複数の言語
・Technological and applied studies(TAS):デザイン・テクノロジー、フード・テクノロジー、産業技術、情報ソフトウエア、被服、農業技術や木工技術

 イヤー7、8では、後にハイスクールで学ぶ教科を試す期間で、同時にハイスクール生としての学習のスキルや考え方を学びます。

 ハイスクールの時間割は、多くの学校では2週間サイクルでスケジュールが組まれています。クラスは約45分間ですが、ダブルの90分授業や教室移動があり、教科ごとに担当の先生が違います。

 小学校の時と異なり、自身でオーガナイズすることが求められるので、スケジュール帳に時間割を記入して、自分でスケジュール管理する習慣を身に付けておくと良いでしょう。また、勉強内容もぐんと難しくなり、テストやアサインメント、宿題も増えるので、毎日の学習習慣を整えることが必要になってきます。スチューデント・ダイアリーなどを使用して、練習しておくと良いでしょう。

 また、ハイスクールになると小学校ではなかったテキストブック(教科書)を使って学習していきます。テキストブックは新品を購入することができますが、インターネットで中古品を探すことや、学校から借りることもできます。借りる場合は書き込みなどができませんが、無料で配布される日本の状況と比べると、オーストラリアは本類の値段が高いため、出費を抑えられる利点があります。

 テキストブックは厚みがあり結構重いので、毎回持ち帰るのは大変です。学校でロッカーを借りることができるため、手続きは各学校に問い合わせてください。

 長い夏休み中に、スケジュール表を作って生活習慣を整えて、ハイスクールに進学するための準備をしておきましょう。

このコラムの著者

内野 尚子

1996年来豪。デイケア、プリスクールにて教師、authorised supervisorとして12年間従事。平行して2004年、同志とNSW州補習校を立ち上げ、代表兼教師として8年間運営に携わる。07年、Universal KIDS設立し、18年間で2歳から18歳までの児童約1500人を教授する。24年12月を以て教室での対面レッスンを終了したが、25年以降はオンライン教育相談は継続中。コロナ禍においては、保護者のためのオンライン・スクールを開設し、子育てをサポート。
Web: https://www.facebook.com/universalkids.com.au





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