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何とかなります/福島先生の人生日々勉強

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福島先生の人生日々勉強
何とかなります

 頓知(とんち)で有名な「一休さん」。室町時代に活躍した臨済宗の僧侶、一休宗純がモデルです。児童書やアニメの題材になり人気を集める一方で、詩、狂歌、書画と、風狂の生活を送った「破戒僧」とも称される人物です。破戒僧とまで呼ばれるのは、彼が叡智の人であり、自由なマインドを持っていたからに違いありません。

 一休さんは亡くなる直前に、「この先、どうしようもなく困った時にこの手紙を開けるように。それまでは絶対に開けてはならない」と言って、弟子たちに1通の手紙を残しました。それから数年後、寺に大変な問題が起き、困り果てた弟子たちは、遂に一休さんが残した手紙を開けてみることにしました。すると中には、「大丈夫、心配するな、何とかなる」とだけ書かれた紙が入っていたそうです。ユーモアに溢れ、人を食った言動で有名な一休さんらしいエピソードですが、おそらく弟子たちは、この言葉を見て緊張の糸がほぐれ、難しい問題にも平常心で立ち向かえたのではないでしょうか。

 生きていると私たちにはさまざまな問題が起こります。仕事や学業、家庭、健康、金銭問題、対人関係、次から次へと困難に見舞われ、くじけそうになることや、時には絶望してしまうほどに深刻な問題が起きることもあります。そんな時、この「大丈夫、心配するな、何とかなる」という言葉に接すると、心に抱えた重い荷物を誰かが一気に持ち去ってくれたような気がして気が楽になり、自然体の自分に戻ることができます。何事も気の持ちようと言われる通りで、周りの状況は変わらずとも、心の状態や考え方次第で、自分の感じる大変さ加減はまるで違います。自分を取り巻く環境がどういうものかを決めているのは自分自身なのです。

 この世界は、個人個人がそれぞれの五感で認識することによって存在しています。自分がいなくなれば世界も消えてなくなります。全ては自分の存在ありきです。同じ空を見上げていても、見える景色は人それぞれ、1人ひとりの心の有り様が、世界の有り様を決めているのです。全然大丈夫そうに見えない現実でも、主人公である自分が大丈夫だと思えるのなら大丈夫であり、心配の要素しかないように見えても、自分が心配ないと思えるのなら心配ありません。どうにもならないように見えても、自分自身が「何とかなる」と思えるのなら何とかなるのです。ですから、ピンチに陥ったなと感じたら、「大丈夫、心配するな、何とかなる」、一休さんのこの言葉を使わない手はありません。大丈夫です。何とかなります。

このコラムの著者

教育専門家 福島 摂子

教育専門家 福島 摂子

教育相談及び、海外帰国子女指導を主に手掛ける。1992年に来豪。社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命とした私塾『福島塾』を開き、シドニーを中心に指導を行う。2005年より拠点を日本へ移し、広く国内外の教育指導を行い、オーストラリア在住者への情報提供やカウンセリング指導も継続中。

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