在シドニー日本国総領事
日豪プレス読者の皆様、新年明けましておめでとうございます。昨年は、豪州が森林火災に見舞われ、そして世界中が新型コロナウイルスで大きな困難に直面した年でした。その中にあっても、日豪両国はこれらの課題に果敢に取り組み、被害を局限しながら最も厳しい時を乗り越えることができました。
森林火災に際しては、航空自衛隊のC-130H輸送機の派遣、JICAを通じたマスクの供与に加え、日本の様々な企業・団体や個人から義援金をお寄せいただき、日本の思いが豪州に伝わったことと思います。
新型コロナウイルスは、保健や経済に悪影響をもたらしたのみならず、日豪間の往来を極めて困難にし、皆様も本当にご苦労されたことと思います。総領事館としても、情報提供や出入国支援など全力で取り組んでまいりました。
コロナ後に向けて、日豪ビジネスの推進は一層重要です。日本が成長の源泉として重視するグリーンとデジタルの双方で、豪州との連携には大きな可能性があります。昨年2月の日本・東京商工会議所経済ミッション来訪、3月の日豪インフラ・ネットワーキング会合の後、7月にはNSW州投資大臣、11月にはNSW州首相によるウェビナーが日本企業向けに開催され、多くの日本企業に参加いただきました。また、10月に私がダーウィンを訪問した際には、日豪企業連携事業の予定地視察に北部準州首席大臣・副首席大臣が揃って同行し、協議にも北部準州政府関係省庁が全て参加するなど強い熱意を感じました。
昨年予定されていた日本文化・日豪交流行事の多くが、コロナの影響で中止や延期となったことは本当に残念です。オンラインなど様々な形で活動を続けられた皆様に敬意を表します。本年はいよいよ東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます。当地でも、コロナを乗り越えて本年の諸行事が成功するよう後押ししていく所存です。
総領事館として、在留邦人、旅行者を含む日本国民の皆様の安心と安全を確保することが最も重要な役割です。更なる改善に努めたく、お気づきの点がありましたら何時でもご連絡いただければ幸いです。
本年の皆様の一層のご健勝とご多幸を祈念して、私の年頭のご挨拶とさせていただきます。
在メルボルン日本国総領事
新年おめでとうございます。
昨年は甚大な山火事が発生し、多くの人びとや動物が犠牲となった後、新型コロナウイルス感染拡大で再び多くの人びとの命が奪われ、今でも日常生活だけでなく国際関係にその影響が及んでいます。幸い日豪関係は引き続き良好で、菅首相が就任後初めて外国首脳と行った電話会談も、日本での初の首脳会談相手もモリソン首相でした。コロナ禍で日豪両国が緊密な関係を更に強化し、国際社会で協力を行うことを再確認できたことは大変意義深いことです。
3年前VIC州で始動した日豪協同による世界初の褐炭水素サプライ・チェーン・プロジェクトも予定通り進んでいます。昨年末の小惑星探査機はやぶさ2のカプセルのSA州帰還といった宇宙分野での日豪協力も大きな注目を集めています。
今年は姉妹都市関係ではVIC州で千葉県松戸市とホワイトホース市が提携50周年、北海道本別町がミッチェル郡と30周年、大阪府熊取町がミルデューラ市と20周年を迎えます。SA州では高知県室戸市とポートリンカーン市が30周年、TAS州は熊本県水俣市とデボンポート市が25周年です。
コロナ禍の逆境ではポジティブな面を見出し好機に変えることが重要です。例えばバーチャルな人と人の繋がりは意外と簡単で便利だと気付いた方も多いのではないでしょうか。時差が殆どない日豪間は今後もオンラインの活用でより緊密なつながりが築けるでしょう。
昨年はコロナの影響で窓口の受付時間短縮などご迷惑をお掛けしましたが、基本的に休みなくサービスを提供し、感染状況や当局の規制等の最新情報を届けることに努めました。本年も引き続き、安全情報や生活とビジネスに役立つ情報の発信に努める所存です。
最後になりますが3年8カ月の勤務を終え今月上旬に帰国致します。当地で新たなことに挑戦し、多くの方と触れ合い有意義な時間を過ごせました。改めて皆様のご支援とご協力に感謝申し上げます。皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りし、離任と新年に当たってのご挨拶とさせて頂きます。
在ブリスベン日本国総領事
2021年、令和3年を迎え、謹んで初春のご挨拶を申し上げます。
昨年、QLD州は1月末に公衆衛生上の緊急事態宣言を行い、外国との往来を始め感染拡大を防ぐべく様々な規制を実施、日々の生活や業務の面では大変な1年でした。感染・罹患された方々に心よりお見舞いを申し上げると共に、殆ど感染のない現在の状況を可能にした連邦及びQLD州関係者の方々に、感謝したく思います。
連邦・州の様々な規制や支援策については、全在豪日本公館が協力して、可能な限り迅速に日本語でもご案内すべく努めました。幸いにも皆様方の間での感染はほとんどなかったものの、一時帰国については難しい状況で、ご心配やご苦労はいかばかりであったかと思います。有効なワクチンと医療・検疫体制の更なる整備により、両国間の往来が戻ることを祈念してやみません。
「1980年代初めからの私自身の経験からも、現在の日豪関係は最も良好で、最も更なる発展の可能性のある二国間関係の1つ」と昨年申し上げましたが、両国関係は更なる大きな進展を見せました。モリソン首相は、7月安倍総理とテレビ首脳会談を行い、11月には自己隔離の制約を乗り越え、菅総理にとって初となる日本での首脳会談を行いました。更なる関係強化に対する同首相の強い思いを示すもので、両国メディアの多くが極めて好意的に報じ、年末の連邦議会でも、首脳会談の成果や対日関係の重要性(はやぶさ2もありました)に言及されました。
このような関係は、皆様方による日頃からの経済関係、文化・人的交流と相互理解に根ざすものです。11月、神戸・ブリスベンの姉妹都市締結35周年に際しブリスベン市議会が記念決議を採択し、農業分野では、日本向けに改良した「甘い」かぼちゃの初輸出、9月にはアジアへの輸出を目指すより良い品質の園芸作物の栽培方法を学び合う、州試験場のグリーンハウスが完工しました。
1896年に豪州への初の日本領事館がタウンズビルに設置されて本年は125年目となります。東京オリンピック・パラリンピックが、日本に対する豪州国民の関心を高める機会となることに変わりなく、南東部QLDとして2032年の招致を強く希望している中、この面の交流・協力も重要なものとなるでしょう。どのような良好な関係も維持・強化の努力を忘れてはならず、そのお手伝いをすることが我々の使命と考えます。バーチャルを含めた様々な交流活動を、皆様のご協力を得ながら、一緒に進めていきたいと考えます。
最後に、皆様のご健勝と安寧を祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。
在パース日本国総領事
日豪プレスの読者の皆様、新年明けましておめでとうございます。
2020年は新型コロナウイルスの対応に追われた1年となりましたが,2021年の新年を無事に皆様と迎えられたことを心から嬉しく思います。また、昨年11月には、日豪プレスがパースを含む地域での再創刊を果たされ、豪州日系コミュニティーに有益な情報発信を続けるため日々尽力されている関係の皆様に深く感謝いたします。今後とも豪州日系社会でのコミュニティー誌として、日豪プレスが在留邦人向けに必要な情報発信を続けていくことを期待しております。
2021年、日豪が様々な分野で協力を深める中、互いの繁栄と地域の安定に果たす役割は益々大きなものがあると思います。日本と豪州は、長年にわたり友好関係を発展させ、相互に恩恵のある経済関係を享受してきました。日本と西豪州との関係も、鉄鉱石や液化天然ガスといった天然資源やうどん用小麦など農林産品の貿易を中心に、安定的で良好な関係を維持しています。経済関係だけでなく、様々なレベルでの人的交流も活発です。西豪州の人々の日本への関心は高く、日本語学習者が多いのも特徴です。また、姉妹都市交流に基づく学生交流も盛んです。このような次世代を担う青少年の交流は、日本と西豪州間の相互理解を深めていく上で非常に重要です。
在留邦人及び日本からの旅行者の皆様の生活や滞在が安全かつ快適なものになるよう、パース総領事館としても,皆様のご意見も伺いながら、引き続き必要な対応を取って参ります。皆様のご意見をパース総領事館FacebookやTwitterにもお寄せください。
2021年が日豪プレスの読者の皆様にとりまして幸多き年となることを心よりお祈り申し上げます。