脇道 ── Side Streets of Sydney
Through the Camera Lens of Nao Ashidachi
写真家・足達奈穂が切り取るシドニーの風景、そして込められた思いをつづる
シドニー湾に浮かぶ島、世界遺産であるコカトゥー・アイランドを訪れてみた。
戦時中は造船所として使われていただけあって、鉄骨好きとしては避けて通れぬ場所。
島一帯が観光地化された廃墟。
生活感が失われ、錆びた鉄骨があらわになった建物は非日常。
ある種テーマパークを訪れたかのようなワクワク・ドキドキを感じるが、
その土地の歴史を知ることで“レトロ”、
“かっこいい”という言葉だけでは訪れた印象を伝えられない。
現代を生きる我々に過去を教えてくれるコカトゥー・アイランド。
そのシンボルである巨大クレーンを収めた1枚だ。
このコラムの著者
足達奈穂 Nao Ashidachi
ドイツ生まれ。幼少時代の多くを海外で過ごし、結婚後は夫の海外赴任に伴いオーストラリアへ。2018年よりシドニー在住。14年ごろから東京のストリート・スナップを撮り始め、写真家デビュー。東京の街を舞台にした写真集『boys in tokyo sentimental』を刊行中。現在、東京メトロ×AND STORYの地下鉄車内用広告写真を手掛けている。
WEB: www.naoashidachi.com