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第152回 三社祭/書家れんのつきいち年中行事

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書家れんのつきいち年中行事

第152回 三社祭

上巳 © All rights reserved to RENCLUB
 ご機嫌いかがですか、れんです。

東京は浅草の浅草神社では5月の第3週の金・土・日の3日間に「三社祭(例大祭)」が行われます。江戸風情のある勇壮で華やかな神輿渡御を中心とした祭で、かつては徳川家康寄進の神輿もあったそうです(太平洋戦争で焼失)。

推古天皇の御代、つまり聖徳太子(女帝推古の摂政)のころのこと。漁師の檜前浜成(ひのくまのはまなり)と武成(たけなり)の兄弟が浅草浦(今の隅田川)で漁をしていると、その日に限って魚が獲れず、1体の木像が網に掛かります。

木像では仕方ないので海に捨て、別の所で網を投げますがまた同じ木像が網に掛かります。何度場所を変えても同じことが繰り返すので、兄弟はその像を持ち帰り、槐(かい)の木の切り株に安置して、地元の文化人・土師真中知(はじのまなかち)に見てもらいます。するとそれが聖観世音菩薩の仏像だと判明。後に土師氏は僧侶となり、この観音像を供養護持しながら生涯を送ります。そして土師氏の子孫が受けた観音様の夢告がきっかけで、三氏を祀った三社権現社(今の浅草神社)が創建されたのです。

祭の初日はお囃子屋台や芸妓連の踊りの大行列、それに都の無形民俗文化財「神事びんざさら舞」の奉納。これは田植え行事を芸能化したもので、獅子舞も加わって五穀豊穣、悪霊退散、悪疫祓いを祈念します。中日は例大祭式典と浅草氏子四十四町の町内神輿およそ百基による神輿渡御。最終日は三祭神の御神霊を移した宮神輿三基が各町内を渡御します。

このコラムの著者

れん(書家/アーティスト)

れん(書家/アーティスト)

アーティストとして永住権取得。作品「ふるさと」が国有財産として在豪日本国大使館蔵。豪・日・ドバイ・NZで作品展、大書ライブ、workshop多数。ハリウッド映画『The Wolverine』製作に参加。シドニー総領事表彰。新元号「令和」揮毫(総領事館蔵)。豪五輪委員会で応援大書。書道教室運営。LINE stamp販売中。
Web: renclub.net / Email: renclub@gmail.com / 動画: youtube.com/user/renclub

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