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歴史の街、州都ホバート/タスマニア巡り

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第7回 タスマニア巡り
歴史の街、州都ホバート

ホバートの街を一望できるマウント・ウェリントン頂上展望台
ホバートの街を一望できるマウント・ウェリントン頂上展望台

 今回は、州都でもあり、タスマニアを訪れる際に空路での主な玄関口となる街、ホバートをご紹介しましょう。

 ホバート空港から車で約15分、ダーウェント・リバーに架かるタスマン・ブリッジを渡ればもう市内です。州最大の人口、22万人を抱えるホバートは、このダーウェント・リバーから湾に沿うような形で広がり続けています。

 ホバートの歴史は長く、シドニーに次いで2番目に古い都市として、1804年にタスマン・ブリッジの袂(たもと)、サリバンズ・コーブから始まりました。ホバートの名は、当時の植民地大臣ホバート伯にあやかり名付けられました。

 現在のビクトリア・ドックからサラマンカ通り、バッテリー・ポイントにかけてのいわゆるウォーターフロントからCBD周辺が最古エリア。大規模な開発も行われずに1800年代初期~中期の建物が数多く残り、オフィスはもちろんホテル、カフェ、ショップとして今でも活躍しています。特に元々は羊毛やリンゴなどの倉庫街だったサラマンカ通りは、ショップやレストランとして利用されているだけではなく、毎週土曜日にはサラマンカ・マーケットが開かれ、多くの利用者でにぎわいます。

 他にも国内最古のビール工場カスケードや王立植物園、タスマニアン博物館などの観光名所はもちろん、おしゃれなカフェやレストランも続々とオープンしていて見所はたくさん。少し足を延ばして、ホバートからタスマン半島までを一望できるマウント・ウェリントン頂上展望台にもぜひとも訪れたいところです。

 6月に入ると日も短くなり、ホバートではバックグラウンドにそびえるマウント・ウェリントンに雪が降り始め、本格的な冬の到来を告げます。多くの家が暖炉を備え、朝夕に煙突から煙が立ち昇るのはこの季節ならでは。薪に使われるユーカリの仄かな香りが漂う中、1日ゆっくりと歴史と街並みを楽しみながら過ごすのが冬のホバートのお薦めです。

このコラムの著者

稲田 正人

稲田 正人

タスマニアのツアー・ガイド/コーディネーター。タスマニア大学で動物学・環境学を学んだ後、のんびりゆったりした生活感に魅せられ、そのままタスマニアに在住。現在は現地旅行会社AJPR(Web: www.ajpr.com.au)に勤務する傍ら、多過ぎる趣味に追われる日々を満喫中

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