第11回 ブルゴーニュ風牛肉の赤ワイン煮込み
仏ブルゴーニュ地方の郷土料理「ブッフ・ブルギニョン」は、日本でいうビーフ・シチューやタン・シチューの原型とも言える一品。今回はその本家のレシピを。
材料(4~6人分)
- 牛肉…………………………………1.5kg
(「Beef.brisket」なければ「Beef.chuck.steak」) - 玉ねぎ………………………………… 2個
- にんじん………………………………. 2本
- セロリ……………………………… 2、3本
- ニンニク………………………………. 1片
- 赤ワイン………………………….. 750ml
- 水…………………………………. 500ml
- 固形コンソメ…………………………. 1個
- トマト・ペースト……………… 小さじ2杯
- バター……………………… 大さじ3、4杯
- 塩・こしょう…………………………..適量
- 小麦粉…………………….. 大さじ2、3杯
- ◎スパイス
クローブ………………………… 2、3個
黒胡椒………………………….. 2、3粒
ローレル………………………… 2、3枚
作り方
- 野菜を全て荒みじんに切り、スパイスと共に大きめの容器に入れる。
- 塩・こしょうした牛肉をひと口大よりやや大きめに切り、熱した大鍋に油を引き、両面を少々焦げ目が付くまで焼いたら①の容器に入れ、赤ワインを肉を覆うまで注いで冷蔵庫で一晩寝かす。
- 肉と野菜を分け、汁は手鍋で沸騰させ、アクを取る。
- 大鍋にバターを入れて野菜を炒め、色付き始めたらトマト・ペーストと小麦粉を入れ、更に2~3分炒める。
- ④に肉と手鍋の汁を入れ、更に固形コンソメと水を加えて2時間半から3時間、弱火でコトコト煮る。
- 粗熱が取れたら肉を取り出して汁を濾(こ)し取り、再び肉を入れ、よりコクを出す場合には、別でバター大さじ1杯を加えて仕上げる。
食材選び&調理マル秘ポイント
- なかなか手が混んでいますが、ひと味もふた味も違う仕上がりになります。
- あまり酸味が出ないようにトマト・ペーストを少なめに使い、しっかりと野菜と共に炒めて酸味を旨味と甘味に変えます。
- 煮込み用牛肉は腿肉よりも脂分のあるブリスケットの方が柔らかくなります。また、肉は弱火でゆっくり多めの水分で柔らかく煮るのがポイントです。
- 赤ワインを300mlほど別鍋で艶が出るまで煮詰めたものを最後に加えるとよりおいしくなります。
- 芽キャベツやにんじん、マッシュルームをローストして一緒に添えて頂きます。
シェフ紹介
伊藤尚文
NZの5つ星ホテルでワイン給仕担当後、2000年よりイタリアの名料理店やグランド・ホテルで研鑽。03年アメリカズ・カップでプラダ・チーム専属シェフ。07年に東京・赤坂で伊レストラン「グストエヴィーノ」開業。15年に来豪後、ケータリング・シェフとして各種パーティー対応。
Web: www.gvcatering.com