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7月1日からの改正:事業投資家ビザ(暫定サブクラス188)/豪州ビザ最新事情

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豪州ビザ最新事情
7月1日からの改正:事業投資家ビザ(暫定サブクラス188)

 オーストラリア政府にとって、海外から有能な事業家や投資家を移住させることは、経済基盤の拡大、外貨獲得、雇用機会の拡充など、さまざまなメリットがあります。そのため、サブクラス188(暫定)ビザからの888ビザ(永住権)は、オーストラリア国家にとって経済的移民戦略の一部として用いられてきました。

 昨今、このビザを利用して数多くの中国人移民がオーストラリアへの移住を果たすようになり、それが過度になってきているのではと危惧する声もありました。しかし、COVID-19の影響により、中国人の移民も下火状態になってしまい、そんな最中での改正となりました。以下、主な改正内容になります。

ビジネス・イノベーション・ストリーム(5年)

  • 4年の内、最低2年の事業売上が年間75万豪ドル以上あること(旧:50万豪ドル)
  • ビザ申請時、事業及び個人資産の合計が125万豪ドル以上あること(旧:80万豪ドル)
  • 188ビザの延長は2年(最初の188ビザ認可日から合計7年)まで可。ただし、COVID-19の影響が認められる場合は最大4年(合計9年)まで可

インベスター・ストリーム(5年)

  • 5年の内、最低1年間、最低250万豪ドル投資していたこと(旧:150万豪ドル)
  • 申請前の2年間、事業及び個人資産の合計が250万豪ドル以上あること(旧:225万豪ドル)
  • 招待を得た後、250万豪ドルの投資(50万豪ドルをプライベート・エクイティ・ファンド、75万豪ドルを新興企業、125万豪ドルを運用ファンドへ投資すること)ができ、かつ、188ビザが有効な5年間その投資を継続できること(旧:150万豪ドルの州債を4年間)

上級投資家(SIV)ストリーム(5年)

  • 招待を得た後、500万豪ドルの投資(100万豪ドルをベンチャー&プライベート・エクイティ・ファンド、150万豪ドルを新興企業、250万豪ドルを運用ファンドへ投資すること)ができ、かつ、188ビザが有効な5年間その投資を継続できること(旧:4年間の指定投資)
  • 188ビザの延長は最大4年(合計9年)まで可

 明らかに資産額、売上げ、投資金額などのハードルが上がり、審査基準が厳格化されました。一方、永住権への切替え時に問題だった暫定ビザ期限を4年間から1年延長することで、一旦サブクラス188ビザを取得できた人に対して、その後の措置を優遇する結果になっているようです。

アドバイザー

清水 英樹

清水 英樹

オーストラリアQLD州弁護士。在豪30年以上。地元大学卒業後、弁護士資格を取得。フェニックス・グループCEOとして傘下にあたる「フェニックス法律事務所」、ビザ移民コンサルティング「Goオーストラリア・ビザ・コンサルタント」、交通事故ならびに労災を専門に扱う「Injury & Accident Lawyers」を経営

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