検索
Close this search box.

世界で最も高値で取引されたケルピー犬/ワンダフル・ライフ in AUS

SHARE

ワンダフル・ライフ in AUS
世界で最も高値で取引されたケルピー犬

フーバー君の毛色はレッド&タンと呼ばれるカラー
フーバー君の毛色はレッド&タンと呼ばれるカラー

 先日、世界一高価なケルピー犬が売買された。価格はなんと3万5,200豪ドル。英BBCや米CNNでもニュースになり、話題となった。

 オーストラリアのビクトリア州で生まれ育ち、カスタートン・ケルピー協会によるオークションに登場したケルピー犬のフーバー君は、2歳4カ月。ワーキング・ドッグとして訓練され、羊や馬、ヤギなどの群れを巧みにコントロールすることができる。

 ケルピーは、スコットランド移民が連れてきた毛の短いスムース・コリーとディンゴを掛け合わせたオーストラリア原産の牧羊犬だ。中型犬で立ち耳、筋肉質で引き締まった体躯を持ち、従順で賢く、エネルギッシュで働くことが大好き。常に飼い主からの指示を受けて走り回っていないと、逆にストレスを感じてしまうようなタイプの犬である。

 ワーキング・ドッグは、家畜の動きに人間よりも素早く反応し、人間よりも速く走ることができるため、オーストラリアの牧畜には欠かせない存在となっている。

 特にコロナ禍でワーキング・ホリデーなどの海外からやって来る短期労働者が入国できず、遠隔地での人手不足が深刻な問題になっている今、ワーキング・ドッグの需要が更に高まってきているようだ。同じ仕事をさせるために必要な人件費を考えれば、300万円弱というのはそれほど驚くような金額ではないのかもしれない。

 フーバー君が家畜の群れを巧みに操る様子は、育ての親であるサラさんのYouTube動画で見ることができる。広大な放牧地にいる羊をまとめ上げて誘導し、ゲートをくぐり抜けさせたり、狭い柵の中に閉じ込めた羊を移動させる様子を紹介する4本の動画では、優れたワーキング・ドッグの働きぶりがよく分かる。

このコラムの著者

ランス陽子

ランス陽子

フォトグラファー/ライター、博士(美術)。ボーダー・コリーのスパーキーとゴールドコーストで暮らす。現在はグリフィス大学で日本語のゴールドコースト方言を研究中。
「ゴールドコースト弁を探せ!プロジェクト」Web:www.facebook.com/ゴールドコースト弁を探せプロジェクト-111907644314202

SHARE
Google Adsense