クイーンズランド州の釣り情報 第175回
冬は大型のマゴチ狙いのシーズン!
冬になって水温が下がり、透明度も上がってくるので海が奇麗に見える時期になってきました。浅い場所に泳いでいた小魚たちの姿がめっきり少なくなり、冬の海になったということが感じられます。
獲物が少ないこの時期ですが、浅い場所で大型の魚が狙えるようになります。冬から春の時期になると大型のマゴチが浅い場所にやって来ます。春の産卵を控えて食欲が旺盛でいろいろな物を貧欲に食べ漁ります。
一般的に大型の魚は自身の体力消耗を避けるために、楽にそしてあまり動かないで捕食できるような餌を好んで食べているようです。大型になるとそれなりに体力もあって低水温にも比較的に耐えられるので、低水温で弱ってしまったような動きが鈍い小魚や甲殻類が近くを流れて来るのを待っています。
釣り方は、冷凍のイワシや小型のイカ、大きめなエビの丸ごと一匹を針に付けて海底に沈めて待つという方法で狙えます。ただ日中の釣りでは低水温で透明度が高い時期で警戒心が強いので細いラインを長めにすることがコツです。
ただし、細いラインでは大型のマゴチが掛かった時に力任せに引っ張り合いをするとその強いファイトとパワーによりすぐにラインが切れてしまうので、繊細な仕掛けで挑んでも切られにくい少し高価な釣道具が必要になってきます。
ルアーでは細めのリーダー・ラインを使い、ルアーのカラーは派手ではなくナチュラル・カラーがお勧めです。アクションはスローで自然な生き物の動きを演出するようすると効果が上がります。繰り返しますが、あくまでも透明度があって警戒心が強い魚を相手にしていることを念頭に置いてください。
QLD州では40cm以上75cm未満までが持ち帰りサイズと定められています。マゴチの目の後ろにはとても鋭いとげがあるので、魚が暴れた際、くれぐれも刺されないように注意してください。
このコラムの著者
フィッシング・ライター:金園 泰秀
東京のIT関連会社のシドニー駐在中、オーストラリアの大自然に魅せられ役員職のサラリーマンから一転スピン・アウトし、子どものころからの趣味だった釣り業界の世界に飛び込み、日本の釣り技術の紹介や当地の釣りを全世界に発信してきた。現在は趣味としての釣りやセーリングも楽しんでいる。