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NSW州立美術館の歴史/ボランティアガイド便り

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NSW州立美術館 ボランティアガイド便り

Covid-19の影響によりNSW州立美術館は只今休館中です。最新情報は公式サイトで確認を。https://www.artgallery.nsw.gov.au/

NSW州立美術館の歴史

執筆者=チョーカー和子/日本語ガイド

Architectural render of the Art Gallery of New South Wales forecourt produced by bloomimages Berlin GmbH ©Art Gallery of New South Wales, 2021
Architectural render of the Art Gallery of New South Wales forecourt produced by bloomimages Berlin GmbH ©Art Gallery of New South Wales, 2021

 自然に恵まれ世界でもまれな風光明媚な場所に建つNSW州立美術館は、1871年に美術院として発足し、85年に現在地に移転しました。最初の美術品展示場となったのは、ダンス・ホールとして使われていたエリザベス・ストリートのクラーク集会場で、使用料は年間250ポンドでした。

 1880年に植民地政府はシドニー国際博覧会用に建設されたガーデン・パレスの別館を「Art Gallery of NSW」と宣言します。ところが2年後にガーデン・パレスは火災に遭い、早急に耐火構造を考慮した恒久的な場所の検討に迫られました。その結果、85年に現在地ドメインに6室の建物を建設しましたが、トタン屋根でレンガ造りの建物は工場のようで「アート納屋」と呼ばれます。ウォルター・バーノン設計の、砂岩を使った美術館建設が始まったのが11年後の96年。南ウイングが完成し、正面アーチ頂上のかなめ石が設置されたのが1902年でした。

 その後、増築を重ねて今に至る州立美術館は、プリッカー賞を受賞した日本の建築家ユニット「SANAA」のデザインを2019年に採用し、展示スペースを増やし、アートを通じて豊富で多様な体験を楽しむことができる場を提供するシドニー・モダン・プロジェクトを展開しています。

 そして来年、国際的景観設計家、キャサリン・グスタフソンを起用し、新旧美術館をアート・ガーデンでつなぎ、現美術館正面に反射池を備えた広場とすることが発表されています。新しく生まれ変わった州立美術館でご案内できることを、私たち日本語ガイドも心待ちにしています。

開催場所

Art Gallery of NSW

Art Gallery of NSW

ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館。常設展入場無料。本連載は美術館の日本語ボランティア・ガイドが担当。「件名:Japanese Tour」でEメールでの日本語での問い合わせ可。
Web: www.artgallery.nsw.gov.au
Email: volunteerg@ag.nsw.gov.au



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