脇道 ── Side Streets of Sydney
Through the Camera Lens of Nao Ashidachi
写真家・足達奈穂が切り取るシドニーの風景、そして込められた思いをつづる
シドニーはすっかり春夏シーズン到来。
撮った写真を見返すと気付くのが季節それぞれの空の色や陽の光の変化。
フィルムの特色もあるけど、日本では撮れないような空の色がオーストラリアでは撮れる。
この鮮やかな春の空に映えるのは私の大好物。
線、線、線 !!
電柱、鉄塔、街灯、クレーンに道路標識。
街にある鉄の直線のフルコンボに、鼻息も荒くカメラにパチリと収めた。
撮影地はチャッツウッドからアーターモンへとつながる線路脇の遊歩道。
この一帯には道路標識がとてもたくさん立っている。
車は通れない遊歩道、けれどその指示はすごく念入り。
閉鎖される時に外された道路標識が、再開通と共に一同にここに集められたのでは。
グーグルのストリートビューでは工事前の風景を見ることができる。
だから、そんな小さなことにも気付けたのだけれど。
足達奈穂 Nao Ashidachi
ドイツ生まれ。海外転勤の多かった父に連れられ、幼少時代の多くを海外で過ごし、結婚後は夫の海外赴任に伴いオーストラリアへ。2018年よりシドニー在住。14年ごろから東京のストリート・スナップを撮り始め、写真家デビュー。東京の街を舞台にした写真集『boys in tokyo sentimental』を刊行中。現在、東京メトロ×AND STORYの地下鉄車内用広告写真を手掛けている
WEB: www.naoashidachi.com