連邦首相・連邦大臣、日本国大使ほか要人より
新年の言葉
オーストラリアにお住まいの邦人、日系人の皆様、2019年の年頭に当たり、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
本年は、約200年ぶりに今上陛下が御退位され、5月1日に皇太子殿下が御即位されます。日本は正に、新たな時代を迎えます。
そして、6月末には日本で初めてG20サミットを大阪で開催し、8月末にはアフリカ諸国の首脳をお招きしてTICAD7をホストし、9月から11月にはラグビーW杯が日本各地で行われるなど、多くの重要な行事が予定されています。
日本が正に歴史の大きな転換点に立つ時、私は、皆様と共に、平成のその先の時代に向かって、力強いスタートを切る決意であります。
就任以来、私は世界各地で日系人の方々とお会いする機会を得ました。その度、皆様との絆を実感し、日系社会が地域の発展に貢献し高く評価されていることを、日本人として誇りに思います。
各地で苦難を乗り越え、長年にわたる多大な創意工夫により地域の発展に尽力された日系人の皆様の歩みに改めて思いを馳せるとともに、心からの敬意を表します。
皆様には、引き続き日本とオーストラリアを結びつける力強い「架け橋」として、日豪関係の一層の発展、そして国際社会における日本の地位の一層の向上に向け、お力添えをいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
新たな時代を迎えるにあたり、皆様のより一層の御活躍、御健康と御多幸を心からお祈りし、私の新年の挨拶といたします。(平成31(2019)年元旦、提供:内閣広報室)
2019年の年頭に当たり、オーストラリアにお住まいの邦人、日系人の皆様に謹んで新年の御挨拶を申し上げます。
昨年は、北朝鮮情勢や貿易投資等をめぐり国際情勢が大きく動いた1年でした。このような中、日本を取り巻く安全保障環境は、引き続き大変厳しい状況にあります。
私は、外務大臣に就任してから約1年半、積極的な外国訪問等を通じて、国際社会における日本の影響力の向上に取り組んでまいりました。本年も引き続き、6つの重点分野を中心に積極的な外交を展開する決意です。
第一に、日米同盟の強化及び同盟国・友好国のネットワーク化を推進します。第二に、近隣諸国との協力関係を強化し、第三に、一層積極的に自由貿易を推進します。第四に、地球規模課題に一層積極的に取り組み、第五に、中東との更なる関係強化に努めます。そして第六に、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組を推進してまいります。
昨年は、1月のターンブル・オーストラリア連邦首相(当時)訪日、11月の安倍内閣総理大臣のオーストラリア・ダーウィン訪問と、首脳レベルの交流が活発な年であり、日本とオーストラリアの関係は経済面でも安保面でも、人的交流の面でも大きく発展しました。私自身も、あらゆる機会を捉え、ビショップ前外相、8月に就任したペイン外相との間で外相会談を行い、10月には日豪外務・防衛閣僚協議(日豪「2+2」)でシドニーを訪問しました。基本的価値と戦略的利益を共有する日豪の「特別な戦略的パートナーシップ」は更に深化しています。これを基礎に、本年も、インド太平洋地域が様々な課題に直面する中、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け日豪関係の一層の強化に努めてまいります。
このような日豪の深い絆は、幾多の困難を乗り越え、各地で深い信頼を勝ち取り多様な分野で大変な御活躍をされてきた邦人、日系人の皆様に支えられたものであり、深く感謝申し上げます。
本年は、日本でG20サミットやTICAD7を開催します。また、即位の礼やラグビーワールドカップの機会にも各国の首脳等が数多く訪日されます。2019年も皆様のお力添えを賜り、これらの機会を最大限に活用し、積極的な外交を展開してまいりたく、御理解、御協力をお願い申し上げます。
最後に、皆様の御多幸と一層の御繁栄を心から祈念し、新年の御挨拶といたします。(平成31年(2019年)元旦、提供:外務省)